...彼女の言葉は草葉のように柔らかかった...
...草葉の陰からこっそりと顔をのぞかせる...
...ドライブ中、草葉の音や風の音を楽しむのが好きだ...
...季節の移り変わりを感じるために、草葉を眺めることがある...
...今日は草葉が揺れているから、風が強いのかもしれない...
...唆(そその)かす様な草葉の香りを胸深く吸つては...
石川啄木 「鳥影」
...夥しい草葉の蒸香(いきれ)が風と共に入つて來る...
石川啄木 「鳥影」
...同じ随筆で正岡君はブラックの講談速記本「岩出銀行血染の手形」「流の暁」「車中の毒針」「孤児」「草葉の露」の五冊を所持するといい...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...現在の僕の懐(ふところ)が苦しいことは草葉の蔭で見ておいでになるであろう...
谷崎潤一郎 「細雪」
...仏さま達が草葉の蔭(かげ)でどんなにか歎いておられるであろうと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それは今夜に限ったことではありませんが、その晩はまた、日の暮れ方にさっと一遍、夕立があった後だったので、濡れた草葉や、露のしたたる松の枝から、しずかに上る水蒸気にも、こっそり忍び寄るようなしめやかな香が感ぜられました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...葉子は先刻ちょっと廊下で偶然に会って立話をした草葉の知合いの...
徳田秋声 「仮装人物」
...田の畝の草葉の影...
豊島与志雄 「秋の気魄」
...草葉の末に露を置くであろう...
豊島与志雄 「湯元の秋」
...草葉の蔭で親父が見ていたら...
夏目漱石 「虞美人草」
...實は成りぬ草葉かげ小(ささ)やかに赤うして名も知らぬ實は成りぬ大空みれば日は遠しや輝輝たる夏の午(ひる)さがり野路に隱(かく)れて唱ふもの魔よ名を蛇と呼ばれて拗者(すねもの)の呪(のろ)ひ歌(うた)節なれぬ野に生ひて光なき身の運命(さだめ)悲しや世(よ)を逆(さかしま)に感じてはのろはれし夏の日を妖艷の蠱物と接吻(くちづけ)交す蛇苺...
萩原朔太郎 「蛇苺」
...假令ひ死後にても草葉の蔭より大贊成を表して知友の美擧に感泣することある可し...
福澤諭吉 「人生の樂事」
...死んでからも草葉の蔭から喜んで見てゐるぞ!……この町の中でも...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...よしや草葉のならんさが見んと云ければ...
南方熊楠 「詛言に就て」
...秋風にしばし留まらぬ露の世をたれか草葉の上とのみ見んとお告げになるのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ばあや、草葉の蔭なんて、そんな世界は、どこにもあるものじゃありませんよ...
吉川英治 「新書太閤記」
...森々(しんしん)の剣(つるぎ)密々の戟(ほこ)柳花(りゅうか)水を斬り草葉(そうよう)征矢(そや)を成す濠(ほり)を繞(めぐ)る垣は是(こ)れ壮士(おのこ)祖殿(そでん)には在(あ)り 三傑の子当主の朝奉(ちょうほう)智謀に富み事しあらば 満城吠(ほ)ゆ独龍山上 独龍岡下(こうか)窺(うかが)う外賊は仮にもゆるさず一触霏々(ひひ)の虫と化(け)し飛ばさん「おや...
吉川英治 「新・水滸伝」
...草葉の蔭で笑っているぜ――...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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