...世の中の健康者の注意を促がす爲に此一文を草するのである...
石川啄木 「文藝中毒」
...道草する場合でない...
泉鏡花 「悪獣篇」
...文明の魁首(さきがけ)社会の先進たる福澤福地両先生高見卓識常に文を草する言文一致の法を用い...
宇田川文海 「松の操美人の生埋」
...筆を執りて文を草することも出来しなり...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...今僕の心を支配するものはどうして飯を食ふかの問題では無く如何にして先づ一篇の小説を草するかに在ると返事してやつた...
高濱虚子 「俳諧師」
...書斎の裡(うち)に静座して独り一篇の文を草する場合においても...
津田左右吉 「歴史の矛盾性」
...その職務時間の若干をさいて公衆のためにこれらの記事を草するという事は少しも不都合とは思われないのみならず...
寺田寅彦 「一つの思考実験」
...(一九三五年十月・三笠書房版・新四六判・二六一頁・定価八〇銭)2 熊沢復六訳『小説の本質――(ロマンの理論)』ソヴェートの『文芸百科辞典』の「ロマン」の項を起草するために行なわれた研究報告と討論(一九三四―五年)を編纂したもので...
戸坂潤 「読書法」
...わたしがヨウさんに勧められ「彩牋堂の記」を草する心になったのも平素『鶉衣』の名文を慕うのあまりに出(い)でたものである...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...鉛筆手帳を携へ諏訪神社の林下に至り石に腰かけて原稿數行を草する中...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...米國の大學では學年試驗の答案を草する最中にも生徒は隨時に筆を休めて教室外に散歩する事を許されてある...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...かかる短篇を草するには大(おおい)に参考すべき長詩であるはいうまでもない...
夏目漱石 「薤露行」
...同君は法文を起草するにも非常に迅速であったが...
穂積陳重 「法窓夜話」
...馬鹿々々しとて思ひ捨てんにはあまりに口惜(くちをし)く此の一文を草するに至りぬ...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...共産主義者同盟の名によって「共産党宣言」を起草することを頼まれた...
宮本百合子 「カール・マルクスとその夫人」
...蘭軒に跋文を草することを命じた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...此言語起原の一篇は江村學人の草する所なり...
森林太郎 「「言語の起原」附記」
...新聞紙のために古人の伝記を草するのも人の請うがままに碑文を作るのも...
森鴎外 「なかじきり」
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