...「雪」のあとに出る「茶音頭」の支度をしている...
谷崎潤一郎 「細雪」
...茶音頭(おんど)...
谷崎潤一郎 「細雪」
...当時佐助は五つ六つの曲をどうやらこなすまでに仕上げていたので知っているだけを皆やってみよと云われるままに度胸を据(す)えて精限り根限り弾いた「黒髪(くろかみ)」のようなやさしいものや「茶音頭」のような難曲や素(もと)より何の順序もなく聞き噛(かじ)りで習ったのであるからいろいろのものを不規則に覚えていたのである鵙屋の家族は佐助が邪推(じゃすい)したように笑い草にする積りであったかも知れないが...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...ある晩のこと茶音頭の手事(てごと)を稽古していると佐助の呑(の)み込(こ)みが悪くてなかなか覚えない幾度(いくど)やっても間違えるのに業を煮(に)やして例のごとく自分は三味線を下に置き...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...「なんだか淋しいから、千鳥かなにかをお聞かせ下さいましな、なんならわたしが琴でお合わせしてもようございます」「そんなものを吹いちゃいられない」「では、春雨でも、茶音頭でも、なんでもようござんすから、賑やかな、やさしいさびのあるのをお聞かせ下さいましな、追分なんぞも悪くはありませんね」その時に、竜之助は、尺八は外曲を吹くべきものではない! と、言ってやりたくなりました...
中里介山 「大菩薩峠」
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