...立派な茶をたてるのにこれぞという秘法はない...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...お茶をたてるとか...
森本薫 「みごとな女」
...成程茶をたてる姿態――殊に指さきのはたらきは...
吉川英治 「折々の記」
...喫(の)むのは好きな父の又右衛門(またえもん)があるので、独り稽古のそら箏(ごと)を、垣の外ゆく人へいたずらに聴かすのとはちがって、茶をたてるにも、張合いはあるし、それに、朝のしずかな生活と、父娘(おやこ)の和(なご)やかなほほ笑みは、瀬戸黒の茶わんにたたえた緑の泡の湯加減から始まるといってよいほど、これは遊戯ではなく、生活の中にはいっているものであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...茶たて虫とは茶をたてる茶碗のなかのかすかな響に似てゐる謂であらう...
若山牧水 「秋草と虫の音」
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