...――それぎり茶の間はしんとしてしまつた...
芥川龍之介 「お富の貞操」
...九年前の出来事小夜子は夫松波博士の出勤を見送って茶の間に戻ると...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...青い蚊帳(かや)を釣(つる)した奥の室(へや)と茶の間の境になった敷居(しきい)の上に...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...茶の間の仏壇のある方から出入りのできる...
徳田秋声 「仮装人物」
...茶の間にいるお絹や...
徳田秋声 「挿話」
...そして茶の間に戻りながら...
豊島与志雄 「影」
...茶の間の様子だの...
中勘助 「銀の匙」
...目をあいたらしらせてくれるようについてる□□さんに頼んでおいて茶の間でこれを書く...
中勘助 「母の死」
...倉皇(そうこう)針箱と袖なしを抱(かか)えて茶の間へ逃げ込む...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...茶の間へ行くと、もう、夕食の膳が出てゐる...
林芙美子 「晩菊」
...五茶の間へひき返してきた玄石の顔には...
平林初之輔 「二人の盲人」
...茶の間では妹の美智子が火鉢を囲んで何やら母と面白さうに話して居りました...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...茶の間へおりて来ると左手に丁度鏡があって...
宮本百合子 「顔を語る」
...煙管で頬のあたりを掻きながら茶の間を出て行く紀久子へ...
矢田津世子 「父」
...風呂場や茶の間を建て直す清三郎の姿が...
横光利一 「旅愁」
...茶の間(ま)から客間...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...奥へ入ると日当りの悪い茶の間特有な冷たい匂いが身をひき緊め...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...それは茶の間と次の間に据えてある桐箪笥やら用箪笥に艶布巾(つやぶきん)をかけることだった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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