...それでお茶づけをあげましょう...
泉鏡花 「海異記」
...かの女は渠の食鹽に茶づけの給仕をしながら...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...その夜は、夜明け近くまで騒いで、奥さまも無理にお酒を飲まされ、しらじらと夜の明けた頃に、こんどは、こたつを真中にして、みんなで雑魚寝(ざこね)という事になり、奥さまも無理にその雑魚寝の中に参加させられ、奥さまはきっと一睡も出来なかったでしょうが、他の連中は、お昼すぎまでぐうぐう眠って、眼がさめてから、お茶づけを食べ、もう酔いもさめているのでしょうから、さすがに少し、しょげて、殊(こと)に私は、露骨にぷりぷり怒っている様子を見せたものですから、私に対しては、みな一様に顔をそむけ、やがて、元気の無い腐った魚のような感じの恰好(かっこう)で、ぞろぞろ帰って行きました...
太宰治 「饗応夫人」
...ぶっかけてさらさらとお茶づけにしたら……ああ久しぶりのごちそうだ...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...お茶づけをながしこみはじめました...
新美南吉 「のら犬」
...お茶づけでかき込んだり...
羽仁もと子 「女中訓」
...お茶づけにしてかまずにのみ込んだご飯は...
羽仁もと子 「女中訓」
...ああ腹いっぱいに茶づけが食べてみたいと思った...
林芙美子 「新版 放浪記」
...お茶づけを腹いっぱい食いたい事にお伽噺(とぎばなし)のような空想を抱いていると...
林芙美子 「新版 放浪記」
...あゝ腹いっぱい茶づけが食べてみたいなと思った...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...おゆきのお茶づけには独特のリズムがあり...
宮本百合子 「菊人形」
...取り膳でお茶づけをたべるたのしさを空想して...
宮本百合子 「菊人形」
...おゆきのお茶づけとあの箸を思い出した...
宮本百合子 「菊人形」
...私たちはお茶づけをたべ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...やれやれという工合で下でお茶づけをたべ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...茶づけ飯の最後の一碗をかき込んでゐる)(利助が...
三好十郎 「地熱」
...大森の海苔茶づけなど...
山本笑月 「明治世相百話」
...茶づけ茶碗まで付いて一人前...
吉川英治 「江戸三国志」
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