...茫々(ぼうぼう)たる大虚に浮んだ他の地球上のナポレオンは同じマレンゴオの戦に大敗を蒙(こうむ)っているかも知れない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...茫々とした草の中から...
泉鏡花 「遺稿」
...背景は茫々として何もない...
梅崎春生 「狂い凧」
...その間間(あいだあいだ)には起伏のある草茫々(くさぼうぼう)の堤防や...
海野十三 「省線電車の射撃手」
...ただ茫々たるものである...
太宰治 「お伽草紙」
...草が茫々と生えたまゝにしてあるといふぢやないか...
田山花袋 「道綱の母」
...碧りと凝るを見よ未了の縁に纏はれば生死に渡る誓だに塚も動けと泣くを聽け』…………………塚も動けと泣く聲に塚も動きて秋の風夜すがら吹いて曉の茫々として明にけり宵見し夢の迹見れば草茫々と明にけり――明治三十七年頃――...
夏目漱石 「鬼哭寺の一夜」
...無精髯が反つて茫々(ばう/\)と伸びて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...茫々乎(ぼうぼうこ)としてひかえている...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...石白く茫々たる磧(かわら)の草も末枯れて茜色に染まり...
室生犀星 「童話」
...けれども病んできたない茫々の髭っ面を人に見せたくなかったし...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...離岸茫々傷客情...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...彌大にして彌茫々(ばう/\)たり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...精神的にも物質的にも茫々たる不毛の国土を開拓して...
夢野久作 「鼻の表現」
...荒れはてて茫々とした草原に見えてゐたのである...
横光利一 「榛名」
...そこは草茫々(ぼうぼう)たる武蔵野の原のほかにはない...
吉川英治 「江戸三国志」
...茫々(ぼうぼう)たる牧(まき)の平原を...
吉川英治 「新・水滸伝」
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