...茫々とした月夜(つきよ)の水ばかりだ...
芥川龍之介 「奇遇」
...茫々たる萋草(さいさう)晝尚ほ暗く...
高山樗牛 「人生終に奈何」
...茫々たり、漠々たり、昏々たり、沈々たり...
種田山頭火 「其中日記」
...茫々たり漠々たり...
種田山頭火 「其中日記」
...神聖の 150ペーラス及び茫々の平原廣きアンテーア...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
......
富澤赤黄男 「天の狼」
...名も知れぬ雑草が茫々と生えていた...
豊島与志雄 「どぶろく幻想」
...茫々たる薄野原は早くも尽きてしまって...
中里介山 「大菩薩峠」
...いたずらに茫々(ぼうぼう)たる時に身神を限らるるを恨(うら)むに過ぎぬ...
夏目漱石 「一夜」
...ある知りあいの農家のところまで茫々(ぼうぼう)とした野らを歩いていた...
原民喜 「美しき死の岸に」
...奥深い森につづいた茫々の草原の入口で駕籠をおろすと...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...草が茫々と生えた庭でしてね...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...畷や畔の何もない茫々とした田園には...
横光利一 「欧洲紀行」
...最も美妙に動き續けて茫々たる空の倦怠を破つてゐた妻の形が...
横光利一 「蛾はどこにでもゐる」
...荒れはてて茫々とした草原に見えてゐたのである...
横光利一 「榛名」
...……茫々(ぼうぼう)...
吉川英治 「上杉謙信」
...どの顔も、眼は落ち窪(くぼ)み、髪は茫々として、血や泥や汗のうえに、さらに、濃(こ)い憂色に塗りつぶされていた...
吉川英治 「剣の四君子」
...夏(なつ)茫々(ぼうぼう)――思いあわせればこの夏の初め頃から...
吉川英治 「三国志」
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