...眼路(めぢ)眇茫(びようぼう)として極(きはみ)無く...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...*描写は茫洋(ぼうよう)として大海の如きものであれ...
高浜虚子 「俳句への道」
...にわかに茫然(ぼうぜん)としてしまった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...茫然(ぼうぜん)として立ちつくしていましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...茫然として米友の為すままに任せて...
中里介山 「大菩薩峠」
...茫と煙る金粉の靄の中に融け去つたかと思ふと...
中島敦 「環礁」
...私を茫然(ぼうぜん)とさせた...
中島敦 「光と風と夢」
...茫然として坐(すは)つた...
夏目漱石 「それから」
...しかし私は先生の弟子だから百円に負けて譲って下さい」道也先生は茫然(ぼうぜん)として青年の顔を見守っている...
夏目漱石 「野分」
...今まで茫然(ぼうぜん)と自失していた私に...
夏目漱石 「私の個人主義」
...山々が茫つとかすんでゐる...
林芙美子 「雪の町」
...茫然とした人々の姿が睡れない頭に甦つて来る...
原民喜 「廃墟から」
...悉(こと/″\)くが白雲の茫漠に通ふのみで...
牧野信一 「環魚洞風景」
...その蒼茫(そうぼう)としたふしぎな空...
室生犀星 「寂しき魚」
...やさしく茫漠としたあのひろがり...
山川方夫 「博士の目」
...このまま行く雲をおうような旅もつづけられず」茫然と路傍に立った新九郎は...
吉川英治 「剣難女難」
...茫然自失している糜芳の腕を組んで...
吉川英治 「三国志」
...茫然とただ天地の大をながめているにすぎない...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??