...茜木綿(あかねもめん)や麻の葉の型のついた着物をまた古葛籠(ふるつづら)の底から引っ張り出して来て眺めた...
徳田秋声 「足迹」
...空の茜が海にうつつて...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...空が日暮の茜(あかね)に染まつてゐるのを見た...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...山山は茜(あかね)さし...
萩原朔太郎 「岩清水」
...……嘘だったということは、今日はじめてわかりましたが、茜から、あなたが東京へ行かれたと聞くと、私は闇夜(やみよ)の中でとつぜん光明を失ったような気持になって、また決心がにぶり、茜にすすめられて、今日のような不埓(ふらち)なまねをいたしましたが、でも、もう大丈夫です...
久生十蘭 「キャラコさん」
...茜さんからの速達だった...
久生十蘭 「キャラコさん」
...茜さんは、油染(じ)んだ枕の上で、向うむきになったまま、「お入りになったら、どうか、そこを閉めてちょうだい...
久生十蘭 「キャラコさん」
...茜さんが力弱い声で呼び立てる...
久生十蘭 「キャラコさん」
...茜さんの手をしっかりと握って...
久生十蘭 「キャラコさん」
...東雲のクラシカルな藍と茜の色どりと相俟って...
宮本百合子 「木蔭の椽」
...前の山は暗い茜にそまって秋のままの姿だった...
室生犀星 「童話」
...花輪といえば紫根染(しこんぞめ)や茜染(あかねぞめ)で聞こえます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...茜(あかね)木綿の短いふたのが覗(のぞ)いているのが...
山本周五郎 「風流太平記」
...夕茜浄土と仰ぐ暇もなしイギリスのランカシアーが印度へ自国品を売りつけるのが目的であったところへ...
横光利一 「欧洲紀行」
...小姓(こしょう)とんぼは万千代のあとからあとから――三いつか茜(あかね)いろの曠野(こうや)は...
吉川英治 「神州天馬侠」
...洛中の空は茜(あかね)していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...綽空はとたんにぺたっと両手をついて耳もとを茜(あかね)のようにしているのだった...
吉川英治 「親鸞」
...夕雲の茜(あかね)はうすれ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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