...片手に花の茎(じく)を引掴(ひッつか)み...
泉鏡花 「婦系図」
...このつつましやかな塊茎はまったく忘れられるか...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...その葉から延びている細い長い茎をたずねて深い水底の泥の方に目をたどっているうちに...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...三角な茎をさいて方形の枠形(わくがた)を作るというむつかしい幾何学の問題を無意識に解いて...
寺田寅彦 「芝刈り」
...其葦の枯葉が池の中心に向つて次第に疎になつて、只枯蓮の襤褸のやうな葉、海綿のやうな房(ばう)が碁布せられ、葉や房の茎は、種々の高さに折れて、それが鋭角に聳えて、景物に荒涼な趣を添へてゐる...
永井荷風 「上野」
...草の茎はもえいづる...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...折りとった桔梗を一茎手に持ったまま...
久生十蘭 「西林図」
...水に湿った田に往々低い茎のあるいは立ちあるいは横斜したヤナギタデが越冬して残り...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...茎は緑色で枝を分ち花は小さくて多数総状花穂に着き白色の十字花で花中に四長二短の大雄蕊を有する...
牧野富太郎 「植物記」
...茎頂に沢山な白色頭状花が聚り着き...
牧野富太郎 「植物記」
...その経と茎をつなぎあわせて輪をつくってその間に池のまわりにさいて居る野の花をあみこんだそれを池のわきの木の枝にひっかけて仙二は見て居た...
宮本百合子 「グースベリーの熟れる頃」
...そこの三間ばかり前の所に蓮の茎の右へ折れたのがある...
森鴎外 「雁」
...外套の裾(すそ)が作物の茎に触(ふれ)てさらさらと鳴る...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...津軽などではあの枯れた茎の中に住む虫を取って...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...ジュズ花というのはこの花の茎を折って...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...これが薺の花茎のような鈴を振っていたことは...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...きやしやな前歯に麦の茎ちよいと噛(か)み切り吹く笛もつつみ難(がた)ない火の調子...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...茎も萎れて泣かぬは無し...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
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