...滑らかに細長い萓の茎はいいあんばいに煙管の中を通りぬけて苦もなく旧に復し...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...それからある海草の茎(くき)で火切臼(ひきりうす)と火切杵(ひきりぎね)という物をこしらえて...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...気の毒な事に雄花にはそんなに長い茎が与へられてゐない...
薄田泣菫 「茶話」
...尺骨ト橈骨ノ茎状突起カラ五本ノ指ノ尖端ヘカケテ手ガ一本ノ棒ノ塊ノヨウニ突ッ張リ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...丈矮(たけひく)く茎紅(あか)ぶとりして...
徳冨蘆花 「草とり」
...医者は私の陰茎をつまみ...
外村繁 「澪標」
...草の小さな茎(くき)をかみきっていた...
ロマン・ローラン 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...歯茎にはうっすらと血をにじませている...
火野葦平 「花と龍」
...人間の足で踏みつけた草の茎や葉は...
本庄陸男 「石狩川」
...茎(くき)は直立して三〇センチメートル内外となり...
牧野富太郎 「植物知識」
...次にはまた南天に地下茎を有し...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...よみせの薄暗がりで買っただけあって到って貧弱な茎や葉をしていて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それには茎(じく)の堅い肉の厚い上等の松茸を使わなければなりませんがその松茸を短冊に切って殺虫のために一旦塩水へ漬けておきます...
村井弦斎 「食道楽」
...指の汚れるのを忍んで茎を持ってそっと引くと...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...細い茎に葉が三四枚...
山本周五郎 「薊」
...一尺ほどの長さに切った茎を大きな俎(まないた)の上で叩き潰しては...
横光利一 「夜の靴」
...それなのに冬大根の出盛りなどには八百屋はみんな茎は切って店頭に捨ててしまう...
吉川英治 「舌のすさび」
...やがてまた火の消えた様にいつとなくひつそりと草隠れに茎まで朽ちてしまふと...
若山牧水 「村住居の秋」
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