...今迄に私は野生の草苺を三種類見た...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...あの『赤い苺の実』の口笛が聞えてきました...
海野十三 「恐怖の口笛」
...目黒の苺園ホテルを忘れたか...
海野十三 「深夜の市長」
...同書(どうしよ)に崔禹錫(さいうせき)が食経(しよくきやう)を引て「(さけ)其子(そのこ)苺(いちご)に似(に)て赤(あか)く光(ひか)り春生(うま)れて年の内に死(し)す故(ゆゑ)にまた年魚(ねんぎよ)と名く」と見えたり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...僕いつも苺畑に働いてるんだよ...
薄田泣菫 「茶話」
...うすい唇は苺のやうに赤かつた...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...草苺(くさいちご)やぐみに似た赤いものが実っている...
寺田寅彦 「浅間山麓より」
...今のやうに苺へ砂糖やミルクをかけて食べる贅澤などは思ひもかけなかつた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...ある苺(いちご)車の上から生暖かい風が吹き送ってくる酔わすような匂いに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼女はその苺(いちご)を私に食べさせ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...――立派な髪毛ぢや嚥んでやらうゾ苺みてエなおめへの味をヨ...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...實は成りぬ草葉かげ小(ささ)やかに赤うして名も知らぬ實は成りぬ大空みれば日は遠しや輝輝たる夏の午(ひる)さがり野路に隱(かく)れて唱ふもの魔よ名を蛇と呼ばれて拗者(すねもの)の呪(のろ)ひ歌(うた)節なれぬ野に生ひて光なき身の運命(さだめ)悲しや世(よ)を逆(さかしま)に感じてはのろはれし夏の日を妖艷の蠱物と接吻(くちづけ)交す蛇苺...
萩原朔太郎 「蛇苺」
...小松で理髪し、ホテ・グリで滝村と食事、トマトクリーム、フィレソール、鶏の煮たの、アスパラガス、コーヒー、苺のバヴァロア、八時帰宅...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...話は知らぬ間に『苺園』を抜け出てゐた...
堀口九萬一 「フランソア・コッペ訪問記」
...ヘビイチゴとは野原で蛇(へび)の食(く)う苺(いちご)の意だ...
牧野富太郎 「植物知識」
...飾りもない白壁――クリイムと苺とのように...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「衣裳戸棚」
...眼の縁(ふち)と頬(ほお)がホンノリして唇が苺(いちご)みたいだ...
夢野久作 「難船小僧」
...野葡萄(のぶどう)や山苺(いちご)を食べ草の茎(くき)を噛む...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索