...太い牢格子も苧殻(をがら)のやうに忽ち二つにへし折れてしまふ...
芥川龍之介 「僻見」
...苧殻(おがら)がまだ沢山あるのを...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...苧殻(おがら)の燃(もえ)さし...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...女は苧殻(おがら)のように軽かった...
田中貢太郎 「変災序記」
...苧殻(おがら)や藺蓆(いむしろ)やみそ萩や草花が並べられて...
田山花袋 「田舎教師」
...脚の苧殻(をがら)のやうに細い...
オイゲン・チリコフ Evgenii Nikolaevich Chirikov 森林太郎訳 「板ばさみ」
...苧殻(おがら)のかわりに麦からで手軽に迎火(むかえび)を焚(た)いて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...それほどの大木を苧殻(おがら)を切るようなわけにはゆきません...
中里介山 「大菩薩峠」
...東京の苧殻(おがら)で迎える事と...
夏目漱石 「虞美人草」
...己(おの)れさえ真直であれば曲がったものは苧殻(おがら)のように向うで折れべきものと心得ていた...
夏目漱石 「野分」
...実は三尺ばかりの苧殻(おがら)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それに交(つが)えた苧殻でも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...家へもどって夕闇の門口でしょんぼりと苧殻(おがら)を焚いていると...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...霊棚をつくり、苧殻を焚いて、古いしきたりのようにして迎えてやったらどんなによかろうと思うのだが、棚飾りのようすがぼんやりと思いだせるだけで、細かい手続きはなにひとつ知っていないのが口惜しかった...
久生十蘭 「黄泉から」
...いかなる茸にても水桶(みずおけ)の中に入れて苧殻(おがら)をもってよくかき廻(まわ)してのち食えば決して中(あた)ることなしとて...
柳田国男 「遠野物語」
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