...スキー大会等で一軍の監督が最も苦心する所である...
石川欣一 「山を思う」
...微少のエネルギーを出すことに苦心するとは皮肉な現象だ」などという者あり...
海野十三 「諜報中継局」
...そしてその次に更に難かしい対話と態度とを写した文章とのつゞき加減に苦心する...
田山録弥 「小説新論」
...されば今浮世絵板下絵師として両者の彩色(さいしき)を比較すれば広重は北斎の如く苦心する所更になかりしが如し...
永井荷風 「江戸芸術論」
...なりたけ気がねをさせまいと苦心するらしい砕けた言葉づかいになり...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...この肌を誰にも見られまいと苦心するなんぞ...
中里介山 「大菩薩峠」
...こんなことまで苦心するようになりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...このくらい明瞭な事を分らずにかくまで苦心するかと思うと...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...証拠を堙滅するのに苦心するものだが...
久生十蘭 「悪の花束」
...髪を引きむしってしきりに焦慮苦心する様子は...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...「どうしてそんなに苦心するのか...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...錆びついた壁のひゞわれにしみこんでは百人の少年たちの海燕のような心臓をひんまげては急かし立てる校舎で猫背になり僕は室の中で真直ぐに立とうとするねずみもちのような時代を過したのだ止めよう! 石膏のぼろ/\落ちた美術室の飾棚の上で首の落ちた少年像をまたまさぐるなんて!カラーの折り込みに苦心する級友の間で...
槇村浩 「青春」
...よ!」……』彼はどうにかしてその時の嚴肅な氣分を現さうと苦心するかのやうに...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...ただ一概に子供らしくておとなしい妻を持った男はだれでもよく仕込むことに苦心するものです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...隠れていることの知れないようにとずいぶん苦心する様子です...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...秘密をうかがわれまいと苦心する香の優劣を勝負にしようと言っていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...囁きながら自分でも苦心するらしく...
室生犀星 「懸巣」
...自分のペンネームを附けるよりもモットモット苦心するものである...
夢野久作 「創作人物の名前について」
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