...スキー大会等で一軍の監督が最も苦心する所である...
石川欣一 「山を思う」
...いかにしてその信頼に酬ゆべきかと常に種々苦心するところである...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...引込線を錆(さ)びさせないように苦心するのだと常に言って居られた...
高村光太郎 「自作肖像漫談」
...心血を濺いで稀代の活字字母をつくりださうと苦心するさまを想像すると...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...されば今浮世絵板下絵師として両者の彩色(さいしき)を比較すれば広重は北斎の如く苦心する所更になかりしが如し...
永井荷風 「江戸芸術論」
...こんなことまで苦心するようになりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...探索に苦心するまでのことはなかった...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかしそれはこの椽側からは左手になつた老梅が散つてしまつて油蟲の防ぎに苦心する頃でなければならぬ梅の花はまだ散りはじめない(明治三十六年三月)...
長塚節 「我が庭」
...このくらい明瞭な事を分らずにかくまで苦心するかと思うと...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...どれほど汗を流し苦心するかを思へば...
新美南吉 「百姓の足、坊さんの足」
...ただ一方に苦心するのみにして...
福沢諭吉 「日本男子論」
...手綱を取らうと苦心するのだが...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...徳田球一氏を描くときどの点に一番苦心するだろうかと思う...
宮本百合子 「熱き茶色」
...隠れていることの知れないようにとずいぶん苦心する様子です...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その引きよせんとする人その愛せられんと思う人々にその生活のあらゆる裏面をばかくさんと苦心するなれ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...自分のペンネームを附けるよりもモットモット苦心するものである...
夢野久作 「創作人物の名前について」
...讀者のもつてゐる現實な動きの中に愬へようと苦心するからである...
吉川英治 「折々の記」
...ここにおいて六年間幽囚中の苦心するところを陳じ...
吉田松陰 「留魂録」
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