...空中飛行船の発明に苦心する...
石川啄木 「葬列」
...諸君は何故(なにゆえ)に最少のエネルギーを取出すことに苦心するかと思われるだろうが...
海野十三 「諜報中継局」
...われわれの寝床についていかに多く苦心することか! 寝床はわれわれの夜着であり...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...そしてその次に更に難かしい対話と態度とを写した文章とのつゞき加減に苦心する...
田山録弥 「小説新論」
...余ここにおいて六年間幽囚中の苦心する所を陳じ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...されば今浮世絵板下絵師として両者の彩色(さいしき)を比較すれば広重は北斎の如く苦心する所更になかりしが如し...
永井荷風 「江戸芸術論」
...探索に苦心するまでのことはなかった...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかしそれはこの椽側からは左手になつた老梅が散つてしまつて油蟲の防ぎに苦心する頃でなければならぬ梅の花はまだ散りはじめない(明治三十六年三月)...
長塚節 「我が庭」
...文章に苦心するよりも背景に苦心するよりも趣向に苦心するのが小説家の当然の義務である...
夏目漱石 「写生文」
...このくらい明瞭な事を分らずにかくまで苦心するかと思うと...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ただ一方に苦心するのみにして...
福沢諭吉 「日本男子論」
...「どうしてそんなに苦心するのか...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...ややもすれば眠食を廃して苦心する研究に大妨碍(ぼうがい)を加うる和歌山県の官公吏を戒飭(かいちょく)して...
南方熊楠 「十二支考」
...隠れていることの知れないようにとずいぶん苦心する様子です...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その引きよせんとする人その愛せられんと思う人々にその生活のあらゆる裏面をばかくさんと苦心するなれ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そうして貴方がいかに苦心するとも民衆への器を作る場合ほど...
柳宗悦 「工藝の道」
...去らんと苦心するの悪は多く縮局せる狐疑善を脱せず...
山路愛山 「唯心的、凡神的傾向に就て(承前)」
...讀者のもつてゐる現實な動きの中に愬へようと苦心するからである...
吉川英治 「折々の記」
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