...彼に與へられる外來の刺戟が殆んど彼を外に向はせるもののみなことを苦々しいと思つた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...さうして未だこの時期を脱却する力のない自分を苦々しいと思つてゐた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...」苦々しい顔...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...私の失望がどんなに苦々しいものであったか...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...大垣藩の戸田家の方々がそれを聞いて苦々しいことに思いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...苦々しい思いをしましたけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...苦々しい思いをたえず陰でなめさせられたのである...
夏目漱石 「手紙」
...苦々しいとは思いながらも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それを面白いやうな苦々しいやうな...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...イヤな事だな」萬兵衞の苦々しい顏を見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...敷居が摺(す)れ滅つたせゐでせう」伊之助は苦々しい顏で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八五郎にも苦々しい限りです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次の行屆き過ぎるのが苦々しい樣子でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どうもいっこうに苦々しいはなしなんでして……といった調子なんである...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...ハガキ一本の礼状をも送り来ない人があったのはまことに苦々しい次第だ...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...御馳走ばかりしちゃ取り入るのはもちろん苦々しい限りだけれど...
正岡容 「寄席」
...ブルジョア民主主義者に苦々しい背負投げをくわされたロシアの大衆は...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...あまりに苦々しい態度だと譏(そし)る女たちもあった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
便利!手書き漢字入力検索