...それから急に苦々しい御調子で...
芥川龍之介 「地獄變」
...自分には此第二の知慧が苦々しい...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...彼は自分の態度に悲哀の Pose が交つて來たことを意識して苦々しいと思つた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...私はよくこの苦々しい悒鬱を知っている...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...苦々しい事を沢山見せられたり聞かせられたりしました...
伊藤野枝 「内気な娘とお転婆娘」
...何か苦々しい感じであった...
徳田秋声 「縮図」
...また始めやがったなという苦々しい表情です...
中里介山 「大菩薩峠」
...苦々しい囁(つぶや)きを口の内で洩(も)らす事がよくあった...
夏目漱石 「道草」
...お染はどんなに苦々しい心持で見ていたことでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...書畫や茶道具に凝る親父を一番苦々しいと思つて居るのは此男で」「それから」「もう一人は下女のお辰...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...命のないところさ」勘兵衞はひどく苦々しい樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...苦々しい口調でつぶやいた...
久生十蘭 「あなたも私も」
...併し何處となく苦々しいと云ふ感じは必ずあるだらう...
福澤諭吉 「明治三十一年三月十二日三田演説會に於ける演説」
...苦々しいのは一言も信じてくれなかったことだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...ハガキ一本の礼状をも送り来ない人があったのはまことに苦々しい次第だ...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...寿海はそれを見て苦々しい顔をして云つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...そして家臣の者へ苦々しい語気で...
吉川英治 「剣難女難」
...苦々しい我慢をきょうまでしていたのだ...
吉川英治 「べんがら炬燵」
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