...若草山の下の売店でついふらふらと仕込みづえを買った...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...若草山やそよ風の吹く大和の野 かすみ かすみそよ風の吹くおなごの髪やそよ風の吹くおなごの髪や枯草のかかれるを手をのばし とってやるおなごのスカアトやつぎあとのはげしさおなごの目や雲の映れるそよ風の映れる二人は いつまで とその言葉やその言葉やそよ風の吹く...
竹内浩三 「メンデルスゾーンのヴァイオリンコンチェルト」
...一方は若草山の形に類する円々とした丘に劃られ...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...お午(ひる)すぎから若草山の方ぶらぶら歩き廻りました...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...若草山の山が三つ重なってる...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...わたし今まででも若草山い上ったこと何遍でもありますけど...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...あの思い出多い若草山のゆうがたの景色...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...また若草山い登ろなあ」いうて...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...若草山の麓(ふもと)まで行って...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...奈良(なら)は若草山の麓(ふもと)の武蔵野(むさしの)と云うのに宿を取っている...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...ほんの一二時間座敷(ざしき)の窓から若草山を眺(なが)めただけで...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...奈良では大仏、若草山、世界にめずらしいブロンズの仏像、二千年昔の寺院などいうのをくまなく見た...
田山花袋 「田舎教師」
...若草山は折からの若草で青々としていたけれども登らずに終った...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...例へば奈良一箇処(かしょ)につきていはんに、春日(かすが)社、廻廊の燈籠、若草山、南大門、興福寺、衣掛柳(きぬかけやなぎ)、二月堂等は最も春に適し、三笠山のつづき、または春日社内より手向山(たむけやま)近辺の木立(こだち)、または木立の間に神社の見ゆる処等、総て奥深く茂りたる処は最も夏に適し、古都の感、古仏の感、七大寺の零落したる処、町の淋(さび)しき処、鹿の声等最も秋に適し、秋に適する処は皆冬にも適し、しかも冬は秋に比してなほ油のぬけたる処あり...
正岡子規 「俳諧大要」
...そして若草山のまろい線が望まれる宗務所の一室で...
吉川英治 「随筆 新平家」
...若草山のみどりは漸く深く...
若山牧水 「樹木とその葉」
...浅茅(あさじ)が原(はら)の向こうに見える若草山一帯の新緑(と言ってももう少し遅いが)を窓から眺めていると...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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