...若気のいたりとはいえ...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...お互若気のいたりと云いながら...
火野葦平 「糞尿譚」
...そなたに、こうして邂逅(めぐりあ)えたのも、いのちがあったればこそじゃ」と孤軒先生なる老人は笑(え)ましくいったが、いくらか、眉をしかめるようにして、「わしはそなたも知っての通り、風々来々の暢気坊(のんきぼう)、世事一切に気にかかることも無いのだが雨の日、風の日、そなたの事だけは、妙に思い出されてならなんだ――もしや、若気のいたりで、力及ばずと知りながら、野望(のぞみ)に向って突進し、累卵(るいらん)を巌壁(がんぺき)になげうつような真似(まね)をして、身を亡(ほろ)ぼしてくれねばよいが――と、思うての――」「師匠菊之丞からも、よくそれをいい聴かされておりますれば、これまでは、我慢に我慢をいたしておりましたが」と、いいかけたとき、久しぶりに旧師と邂逅(かいこう)して、和らぎに充たされた若者の面上には、またも苦しげな、呪(のろ)わしげな表情が返って来た...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...私はそれもやっぱり若気のいたりだと思うんです...
吉川英治 「親鸞聖人について」
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