...若しや詰らぬ疑ひを起されてはといふ心配から...
石川啄木 「足跡」
...若しや刑事でも乘客の中にゐはしないかと危んだ...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...智惠子には若しや恁うしてる所へ其人が來はせぬかといふ心配がある...
石川啄木 「鳥影」
...若しや先生は私にだけ証書を後で呉れるのではないかといふ様な...
石川啄木 「二筋の血」
...若しやその開(あ)かずの部屋の奥の方に...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...若しや…………ワーッと云う群集のどよめき...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...私は、一刻も早くそれを確めたいのです」「というのは、アア、若しや君は、……」「エエ、国宝にも比すべき、御蒐集の美術品です...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...影が少しも動かず、声も立てぬ所を見ると、若しや、アア若しや、彼は已に息が絶えたのではなかろうか...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...若しや、奥底の知れぬ不具者が、床の仕掛けをふさいで真実彼女を刺し殺し、獄門に晒したのではないか...
江戸川乱歩 「踊る一寸法師」
...「若しや、あれは、賊が文代さんを殺して、巧に人形に見せかけたものではあるまいか」小林少年は、悪夢にうなされているような気がした...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...それを「若しや」と思うのは...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...君は若しやと思って...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...若しやこの老人の不吉な言葉が讖(しん)を為(な)すのではあるまいかと...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...若しや貴女は大橋さんぢやないかと訊いてみてくれないか...
徳田秋聲 「二つの失敗」
...そして、この好人物らしい老人が、若しや不幸な、慘酷な運命の渦卷の中に呻いてゐる故國から心を破られ、住む家を追はれて寂しく流浪して來た不幸な人達の一人ではないかと思つた時、自分の心なき問の詞を悔いずにはゐられなかつた...
南部修太郎 「霧の夜に」
...若しや――それは自分の母親か...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...「マキノ君? ――若しや君は...
牧野信一 「交遊秘話」
...若しや睾丸炎にでもなるんぢやないか知ら……さう思ふと...
牧野信一 「妄想患者」
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