...じゃ、栗原、お前の若い衆を、ちょいと借りたぜ」「へえ、ようがす」栗原は、若い横瀬から、スウィッチの箱をうけとると一人で帰って行ったのだった...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...若い衆たちは、あんな事を言っているけれど、おれたちは、たしかにこの海に、おさむらいの射とめた人魚が沈んでいると見込んでいるだ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...表の間の格子のところで、四人の若い衆が、時々富士春を眺めたり、格子の外に立っている人を、すかして見たりしながら、四方山(よもやま)話をしていた...
直木三十五 「南国太平記」
...「さあ若い衆さん...
中里介山 「大菩薩峠」
...それでお浜様の幽霊が出るなんぞと若い衆が言っていますけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...稲ちゃん、稲ちゃん、そこにおいでなら、ちょっと来ておくれ」「はい」幕帳(まくば)りで仕切った楽屋の後ろから、かなり美人の部に属する女軽業の娘が面(かお)を出すと、「あのね、茂太郎を呼んで下すったという今日のお客様は、どんな人だったか、お前知ってるでしょうね」「あの、桟敷(さじき)においでなさる時に、ちらりとお見かけ申しましたが、切髪でいらっしゃるけれども、なかなか品のよい、美しいお方でございました」「お前、御苦労だが、若い衆をつれて、ちょっと迎えに行って来てくれないか、わたしはこれから外へ出かけるんだが、あの子が帰っていないと心配になるんだから、お客様の御機嫌を損ねないようにお話をして、早く帰していただくようにね」「畏(かしこ)まりました」「近いところだけれど、このごろは物騒だから気をつけてね」お角は、わざわざ茂太郎を迎えにやっておいても、まだ何か心配が残っているらしく、柳橋へ行こう行こうと言い言い、まだ煙草を吹かしながら、「なんだか、その切髪のお部屋様らしいお方というが気にかかる」と言いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...あなた様のあのお若い衆さんとは別なお連れだという方が...
中里介山 「大菩薩峠」
...誰か若い衆が野良へ行って...
中村地平 「南方郵信」
...若い衆たちを指図して...
中村地平 「南方郵信」
...町内の若い衆にいろ/\のものを手ほどきして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...若い衆は、主役を林田に取られたので、といって、咄嵯にいい役の考えも浮ばないで、ニヤニヤ笑いながら見入っていた...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...若い衆! 早く交番へいって巡査をよんでこい! 早く!」ボーイが駆けだす...
久生十蘭 「金狼」
...ちゅう二人の若い衆(し)が居るそうなが...
火野葦平 「花と龍」
...「町内の若い衆」にある...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...若い衆とのやりとりでいっぺん表へ出て行ってしまい...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...「若い衆さん、お茶を飲んで行ッて下さい」駕の者をねぎらッて、手代が酒代(さかて)をつつんで与えている間に、二人の侍はおッとりと駕を抜けて、衣紋ただしく、「九兵衛...
吉川英治 「江戸三国志」
...矛盾だらけとみえますな」六村名主(むらなぬし)だの若い衆が...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...それでもよし……」「…………」さすがに佐兵衛も若い衆たちも...
吉川英治 「宮本武蔵」
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