...二人の間に優しい思ひが芽ぐみつつあるのではないかと思はれた...
アーヴィング 高垣松雄訳 「クリスマス・イーヴ」
...そろそろと芽ぐみかけていた...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...また若やぎの新青葉(にひあをば)枝に芽ぐみて...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...そこにしてまた新しき「日」は芽ぐみ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...ふたたび芽ぐみはじめた善の萠芽がそだつことをさまたげ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...そして芽ぐみつゝある枯草...
種田山頭火 「其中日記」
...病雁の夜寒に落ちて旅寝かな 芭蕉僅かの花が散りければ梅は総身に芽ぐみぬ 井泉水わが足跡人生ひてわれにつゞく朧 地橙孫陽の前に鳥ないて安らかな一日 鳳車これらの句を読んだ時...
種田山頭火 「俳句に於ける象徴的表現」
...芽ぐみのおののきと実を結ぶ喜びとは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ベートーヴェンの天才はその逆境のうちに芽ぐみ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...情緒よながい憂鬱のながれを視てゐるとあまりに私の眺望もさびしくなるこの日もすでにくれがた人生の影ながき厭生哲學の書物をひらけばああはや いみじくも芽ぐみきたる感情の昂進よさばかり情愁のみどりをふくめばさびしき思想の倉庫をひらき重たき黒の冥想の頭巾をとりて歩まんいざや歩み行かな...
萩原朔太郎 「我れ何所へ行かん」
...光を受けて芽ぐみ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...漸(や)っと芽ぐみ初めた林の中では...
堀辰雄 「菜穂子」
...谷々は緑芽ぐみ、岡は高まりて、茂りて物蔭の沈黙(しじま)をなす...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...芽ぐみはじめた枝のなかに...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...河北の野に芽ぐみだした春とともに...
吉川英治 「三国志」
...江南の春は芽ぐみ...
吉川英治 「三国志」
...春の草々が芽ぐみ出すと...
吉川英治 「新書太閤記」
...いつとはなしに其処に生えたいろいろな樹が昔のままに芽ぐみ茂っているのであろう...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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