...赤葉の芽ぐみ物燻(く)ゆる五月(さつき)の丘の柏(かしは)木立をたもとほり...
石川啄木 「詩」
...そこにしてまた新しき「日」は芽ぐみ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...植物は芽ぐみ花咲き...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...ふたたび芽ぐみはじめた善の萠芽がそだつことをさまたげ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...ツツジもそろそろ芽ぐみ...
高村光太郎 「山の春」
...病雁の夜寒に落ちて旅寝かな 芭蕉僅かの花が散りければ梅は総身に芽ぐみぬ 井泉水わが足跡人生ひてわれにつゞく朧 地橙孫陽の前に鳥ないて安らかな一日 鳳車これらの句を読んだ時...
種田山頭火 「俳句に於ける象徴的表現」
...種子の芽ぐみ卵の孵る温気にじっとりと汗ばんで...
豊島与志雄 「春の幻」
...天地自然の芽ぐみ……豊かだ……という気がした...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...芽ぐみのおののきと実を結ぶ喜びとは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...芳草が青々と芽ぐみ...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...本郷の妻恋坂の雨やどりで芽ぐみ...
中里介山 「大菩薩峠」
...岸の蘆が芽ぐみ始めると...
中島敦 「狐憑」
...やや芽ぐみ始めた枝の間から...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...ああこのわかやげる思ひこそは春日にとける雪のやうだやさしく芽ぐみしぜんに感ずるぬくみのやうだたのしくうれしくこころときめく性の躍動...
萩原朔太郎 「青猫」
...五月一日あらゆるものが、さっと芽ぐみ、何と云う 春だ!自分の心は、此二十四歳の女の心は知らない憧憬に満ち、息つき、きれぎれとなりしきりに何処へか、飛ぼうとする...
宮本百合子 「五月の空」
...いま突然にあたたかいものに觸れて芽ぐみ出したやうなものであつた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...大地のものにも芽ぐみ始めた日和(ひより)のいい朝だった...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
...路傍に芽ぐみ出した春の色はうららかだし...
吉川英治 「宮本武蔵」
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