...(「樫の芽」)山に登る理由山の旅から帰って来ると...
石川欣一 「可愛い山」
...リンデンの嫩芽(どんが)の萌えを見て過ぎしこゝに又来ぬ枯葉落つる日静かな声...
伊藤左千夫 「歌の潤い」
...芽出度(めでたく)凱旋(がいせん)をしたのであった...
岩村透 「感応」
...われわれはわれの持って生まれた微なる人道の萠芽を人工的に補い助け...
丘浅次郎 「人道の正体」
...客稀(まれ)に葭簀(よしず)繕ふ茶屋主(あるじ)十月十五日 物芽会...
高浜虚子 「六百句」
...風折(かざおり)の烏帽子(えぼし)の如きもの芽あり三月六日 家庭俳句会...
高浜虚子 「六百句」
...しかしそんな封建政治の古い慣習のうちにも新らしい萠芽はあつたわけで...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...いやだ――青い麦の芽達が...
徳永直 「麦の芽」
...唯真に根本の大きい芽が頭を出していないだけだ...
豊島与志雄 「偶像に就ての雑感」
...その疾(はや)く放棄せられた研究心はその長寿に比べては一向に御芽出度く無い...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...一つ処に落付かずああ 木の芽...
宮本百合子 「五月の空」
...そのためなお一層青い芽生えがその色を冴えさせておりました...
室生犀星 「不思議な国の話」
...五月礼讃(らいさん)五月(ごぐわつ)は好(よ)い月、花の月、芽の月、香(か)の月、色(いろ)の月、ポプラ、マロニエ、プラタアヌ、つつじ、芍薬(しやくやく)、藤(ふぢ)、蘇枋(すはう)、リラ、チユウリツプ、罌粟(けし)の月、女の服のかろがろと薄くなる月、恋の月、巻冠(まきかんむり)に矢を背負ひ、葵(あふひ)をかざす京人(きやうびと)が馬競(うまくら)べする祭月(まつりづき)、巴里(パリイ)の街の少女等(をとめら)が花の祭に美(うつ)くしい貴(あて)な女王(ぢよわう)を選ぶ月、わたしのことを云(い)ふならばシベリアを行(ゆ)き、独逸(ドイツ)行(ゆ)き、君を慕うてはるばるとその巴里(パリイ)まで著(つ)いた月、菖蒲(あやめ)の太刀(たち)と幟(のぼり)とで去年うまれた四男(よなん)目のアウギユストをば祝ふ月、狭い書斎の窓ごしに明るい空と棕櫚(しゆろ)の木が馬来(マレエ)の島を想(おも)はせる微風(そよかぜ)の月、青い月、プラチナ色(いろ)の雲の月、蜜蜂(みつばち)の月、蝶(てふ)の月、蟻(あり)も蛾(が)となり、金糸雀(かなりや)も卵を抱(いだ)く生(うみ)の月、何(なに)やら物に誘(そゝ)られる官能の月、肉の月、ヴウヴレエ酒の、香料の、踊(をどり)の、楽(がく)の、歌の月、わたしを中に万物(ばんぶつ)が堅く抱きしめ、縺(もつ)れ合ひ、呻(うめ)き、くちづけ、汗をかく太陽の月、青海(あをうみ)の、森の、公園(パルク)の、噴水の、庭の、屋前(テラス)の、離亭(ちん)の月、やれ来た、五月(ごぐわつ)、麦藁(むぎわら)で細い薄手(うすで)の硝杯(こつぷ)からレモン水(すゐ)をば吸ふやうなあまい眩暈(めまひ)を投げに来た...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...竹の芽を摘み取るのさへ不気味に思つて...
吉江喬松 「五月雨」
...木の芽(め)田楽(でんがく)...
吉川英治 「江戸三国志」
...草木の芽も出まじと思わるるほど...
吉川英治 「新書太閤記」
...やがて濠(ほり)ばたの柳などが芽をふいてくる...
和辻哲郎 「京の四季」
...その芽を出したのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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