...木の芽を誘うには早すぎるが...
芥川龍之介 「野呂松人形」
...俺の個性の芽が植ゑ付けられてゐるからである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...喜節見訪竹の里人下総のたかし来たれりこれの子は蜂屋大柿吾にくれし子下ふさのたかしはよき子これの子は虫喰栗をあれにくれし子春ことにたらの木の芽をおくりくる結城のたかし吾は忘れず多くの場合に人に畏敬せられた先生にして...
伊藤左千夫 「正岡子規君」
...硯友社の楽屋(劇雅堂緑芽画)が...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...芽が出かかったのもみんな枯れてしまいます」「なるほど」と正造は感に堪えぬ顔をして「この辺もだいぶ毒塚が増えたから...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...其辺(そこら)の道傍(みちばた)に芽ぐんでゐる草の葉を摘むで...
薄田泣菫 「茶話」
...このあたりではまだ桑の芽も固い...
種田山頭火 「旅日記」
...二月だといふのにいろいろなものの芽立ちが南に向いた畦だの崖だのにぞくぞく生えてゐた...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...しかし支那の説では初生の芽出しが葭でそれがもっと生長した場合が蘆で...
牧野富太郎 「植物記」
...すると今度は少し大きな丼へ二〇芽ほど入れて持って来た...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
......
三好十郎 「詩劇 水仙と木魚」
...雲のたゆたう丘の上(ヘ)にほろり散つたはべに椿呼べども逝つた春の日の悲しい私のゆめかしら柳の新芽もほの匂ひ燕も来たに口づけて水に流した木(モク)れんはどこへ流れて行つたやら...
森川義信 「帰らぬ春」
...シャベルで水っぽい雪を掘ると青い蕗の芽が雪にまじって散った...
矢田津世子 「凍雲」
...局面を新しく展開する二つの芽が発生し...
山本周五郎 「思い違い物語」
...木の芽峠の雪に阻まれて...
横瀬夜雨 「天狗塚」
...刃のあとから芽の出て来る姿勢で...
横光利一 「夜の靴」
...辻燈籠と芽柳の間に...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...路傍に芽ぐみ出した春の色はうららかだし...
吉川英治 「宮本武蔵」
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