...御不和の芽がふいていたように御見受け申しました...
芥川龍之介 「邪宗門」
...文学への興味はこのころの父の感化によって芽生(めば)えたといってもよい...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「絵のない絵本」
...荒芽山(あらめやま)の音音(おとね)の隠れ家に道節(どうせつ)と荘介(そうすけ)が邂逅する一条(ひとくだり)や...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...そこにしてまた新しき「日」は芽ぐみ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...畑にはようやく芽を出しかけた桑...
田山花袋 「田舎教師」
...この声の脅威によって「学位授与恐怖病」の発生を見るに到りはしないかという心配の種が芽を出すことである...
寺田寅彦 「学位について」
...人生行路に横たわる幾多の陥穽に対する警戒の芽生えを植付けてくれたような気がする...
寺田寅彦 「重兵衛さんの一家」
...可愛いい若芽が萠え出してきた...
豊島与志雄 「公孫樹」
...堪(こら)え難い誇りが芽を出しているようにも見えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...そして万事は芽出度(めでた)く納ったのである...
中谷宇吉郎 「千里眼その他」
......
野口雨情 「沙上の夢」
...何とも当家の権威に係(かかわ)る」――(『古林の新芽』...
長谷川時雨 「九条武子」
...芽を出さない木を見ますと...
宮沢賢治 「グスコーブドリの伝記」
...春三月 発芽を待つ草木と二十五歳...
宮本百合子 「海辺小曲(一九二三年二月――)」
...そのためなお一層青い芽生えがその色を冴えさせておりました...
室生犀星 「不思議な国の話」
...そこにこそわれわれの學問とか知識とかいふものの萠芽が...
室生犀星 「帆の世界」
...話はそれ切りの芽出度(めでた)し芽出度しになる訳だが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...新しい芽に萌(も)え代るまでは...
吉川英治 「新書太閤記」
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