...法令は醸造者に醸造にあたって麦芽とホップを除いては如何なる成分も使うことを禁じている...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...しかし三寸に足りない芽は動きそうな気色(けしき)も見せなかった...
芥川龍之介 「百合」
...芽(め)が土の中からのびてきたのです...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 大久保ゆう訳 「おやゆび姫」
...喜節見訪竹の里人下総のたかし来たれりこれの子は蜂屋大柿吾にくれし子下ふさのたかしはよき子これの子は虫喰栗をあれにくれし子春ことにたらの木の芽をおくりくる結城のたかし吾は忘れず多くの場合に人に畏敬せられた先生にして...
伊藤左千夫 「正岡子規君」
...してみると柳もそろそろ芽を張つてゐるかも知れない...
薄田泣菫 「茶話」
...その他の木が池のまわりの松林のなかで芽ぐみはじめて風景に日の光りのような明るさをあたえ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...焼跡あを/\と芽ぶいたゞけ乞食は裸で寝てゐる五月晴・だまつて捨炭を拾ひ歩く声をそろへ力をそろへ鶴嘴をそろへ(線路工事)晴れておもひでの関門をまた渡る刑務所の傍を...
種田山頭火 「行乞記」
...石をくだいてこなごなにする・うらうらこどもとともにグリコがうまい・今日の日をおさめて山のくつきりと高く・朝月落ちかゝる山の芽ぶいて来た・噴水を見てゐる顔ののどかにも・春のおとづれ大(マヽ)鼓たたいて何を売る・ひとり山越えてまた山三月十八日 晴...
種田山頭火 「道中記」
...そうなれば自身の寒がりのカメラもしばらく冬眠期に入って来年の春の若芽のもえ立つころを待つことになるであろう...
寺田寅彦 「カメラをさげて」
...北方の海には氷が張りつめた食物がなくなった章魚(たこ)はおのれの足を食いつくした春四月まだ雪は南樺太の野を埋めている人夫(たこ)は前借金二十五円にしばられて鉄道工事現場へ追い込まれたへばりついた大雪の残りが消えたドロ柳があおい芽をふいた流氷が去った海岸に鰊(にしん)が群来(くき)たけれど オホーツク嵐は氷の肌の様に寒いや伐材だ切取りだ 低地へは土を盛れ岩石はハッパで砕けさあ...
広海大治 「章魚人夫」
...ふつうのあけびの芽だちの茎と嫩(わか)き葉とを採り...
牧野富太郎 「アケビ」
...レイシなどの芽出度い名もあれば...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...その高い脊蟲のやうな草葺屋根には新らしい苔が芽を吹いて緑色にかはりかゝつてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...柳はみどりの新芽(しんめ)を吹き...
吉川英治 「新・水滸伝」
...静かに検(あらた)めてみい」四橋袂(はしだもと)の堤芽柳(どてめやなぎ)の糸が...
吉川英治 「柳生月影抄」
...それとばかりに昨年の秋からこらへてゐたその芽生の力をいつせいに解きほぐすのである...
若山牧水 「樹木とその葉」
...それは畑ともつかぬ山畑に一寸ばかりも萌え出て居る麥の芽を通してゞあつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
...新芽の出始める三月末までの間が...
和辻哲郎 「京の四季」
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