...疎(まばら)に羊歯(しだ)の葉が芽ぐんでいた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...(き)らるるともまた芽を出し枝をひろげる...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...人心に芽ぐんでゐる新しい思想...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...高(たか)がお前若芽薑ぢやないか...
薄田泣菫 「茶話」
...「善の萠芽がこのように何日となくそだつのをさまたげられると夕べの恵みぶかい空気もやがてそれを維持することができなくなる...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...郷土芸術――新しい土に芽生えつつある新らしい草の匂いが...
種田山頭火 「鎖ペンを握って」
...恐らく戦災後に芽を出したものであろう...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...斜向(すぢむかう)の「宮戸川(みやとがは)」と云(い)ふ鰻屋(うなぎや)の門口(かどぐち)の柳(やなぎ)が緑色の芽をふくのにやつと時候(じこう)の変遷(へんせん)を知るばかり...
永井荷風 「すみだ川」
...大菩薩峠の胚芽(はいが)は余が幼少時代から存していた処であるが...
中里介山 「生前身後の事」
...芽出たい話である...
中谷宇吉郎 「雪今昔物語」
...お芽出(めで)とう」といって謡いおさめた...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...何時の間にやら淡(あは)い戀心が芽ぐんできたのでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...おそらく扁穿とは扁(ひらた)き芽が土を穿って出るとの意味ではないかと思う...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...年々それから新条が芽出つのである...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...まだ芽(め)が出ないかと思って...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...芽生(めば)えのうちから葉の形で八重(やえ)と一重(ひとえ)を見分けて...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...お芽出度いところがあるんだな...
横光利一 「旅愁」
...静かに検(あらた)めてみい」四橋袂(はしだもと)の堤芽柳(どてめやなぎ)の糸が...
吉川英治 「柳生月影抄」
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