...食卓にのぼる魚の値段を、いちいち妻に問いただし、新聞の政治欄を、むさぼる如く読み、支那の地図をひろげては、何やら仔細らしく検討し、ひとり首肯(うなず)き、また庭にトマトを植え、朝顔の鉢をいじり、さらに百花譜、動物図鑑、日本地理風俗大系などを、ひまひまに開いてみては、路傍の草花の名、庭に来て遊んでいる小鳥の名、さては日本の名所旧蹟を、なんの意味も無く調べてみては、したり顔して、すましている...
太宰治 「八十八夜」
...「新橋芸妓評判記(しんばしげいしやひやうばんき)」「東京粋書(とうきやうすゐしよ)」「新橋花譜(しんばしくわふ)」なぞ名付(なづ)けた小冊子もある...
永井荷風 「虫干」
...元禄十一年(1698)に出版された貝原損軒(そんけん)(益軒)の『花譜』には「正保(しょうほ)の比(ころ)はじめてもろこしより長崎へきたる」と述べ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...舶上花譜に出づと...
南方熊楠 「きのふけふの草花」
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