...殆末期(ほとんどまつご)の芭蕉の顔を正視する事が出来なかつたらしい...
芥川龍之介 「枯野抄」
...芭蕉の伝記もあらゆる伝記のやうに彼の作品を除外すれば格別神秘的でも何でもない...
芥川龍之介 「続芭蕉雑記」
...十二 詩人蕉風の付(つ)け合(あひ)に関する議論は樋口功(いさを)氏の「芭蕉研究」に頗(すこぶ)る明快に述べられてゐる...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...芭蕉蕪村などあれだけの人でも殆ど著述がない...
伊藤左千夫 「茶の湯の手帳」
...老人と男たちは腰掛の上にすわって無駄話をしながら大きな芭蕉団扇をゆらめかした...
魯迅 井上紅梅訳 「風波」
...其角の句が当時にあって芭蕉などを驚かし「晋子(しんし)(其角)の俳諧は伊達風流にして作意の働き面白きにあり」などと言わしめたにかかわらず何だかまだ一皮脱し得ない古臭を帯びているのに対し...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...蕪村が芭蕉に及ばぬのはとりもなおさずこの背景論によって解釈ができるだろうと思われる...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...一茶には芭蕉的の深さはない...
種田山頭火 「片隅の幸福」
...芭蕉の有名な句でも「枯れ枝にからすのいる秋景」になってしまうであろう...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...芭蕉の行脚の掟(おきて)はそっくりそのままに人生行路の掟である...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...芭蕉といえども、その一生の大半の後に、これに直面するのである...
中井正一 「脱出と回帰」
...誰だっけな、芭蕉でなし、鬼貫(おにつら)でなし、也有(やゆう)でもなし……置くは露誰を食はうと鳴く烏伊太夫が、しきりにその句の主を探し出そうと試みていると、天井の上から非常に気味の悪い鳴き声をして、髑髏をめがけてパサと飛び下りて来たものがあります...
中里介山 「大菩薩峠」
...自己を知る者ただ故人に一人の芭蕉あるのみと考えていた...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...芭蕉、去来はむしろ天然に重きを置き、其角、嵐雪は人事を写さんとして端(はし)なく佶屈牙(きっくつごうが)に陥り、あるいは人をしてこれを解するに苦しましむるに至る...
正岡子規 「俳人蕪村」
...芭蕉の句は人事を詠(よ)みたるもの多かれど...
正岡子規 「俳人蕪村」
...芭蕉はこれをもってみずから得たりとし...
正岡子規 「俳人蕪村」
...芭蕉でさえも私には風流に過ぎる...
三木清 「読書遍歴」
...万葉集や芭蕉時代はきりぎりすとこおろぎの区別をつけずに一緒にうたっている...
室生犀星 「螽※[#「虫+斯」、第3水準1-91-65]の記」
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