...人声の沖にて何を呼(よぶ)やらん 桃鄰鼠は舟をきしる暁 翁予其後芭蕉庵へ参(まゐり)とぶらひける時...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...月並みの喜劇は「芭蕉雑談」の中に子規居士(こじ)も既に指摘してゐる...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...質問を受けた芭蕉の態度はこの位淡泊を極めてゐるのである...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...)すると芭蕉は――少くとも延宝天和の間の芭蕉は...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...芭蕉は少しも時代の外に孤立してゐた詩人ではない...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...芭蕉居士(こじ)は寛永廿年伊賀の上野藤堂新七郎殿の藩(はん)に生る...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...もっとも芭蕉の句の中にでも往々にしては後世の月並句の源流をなしていると思われるような句がある...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...無名庵に冬籠(ふゆごもり)せし心はも湖の寒さを知りぬ翁の忌十一月二十一日 大津義仲寺(ぎちゅうじ)無名庵に於ける芭蕉忌法要...
高浜虚子 「六百句」
...――芭蕉飴などはいかが!伊良湖から日出(ヒイ)...
種田山頭火 「旅日記」
...一知半解の西洋人が芭蕉をオーレリアスやエピクテータスにたとえたりする誤謬(ごびゅう)の出発点の一つはここにもある...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...金箍棒(きんこぼう)や羅刹女(らせつにょ)の芭蕉扇(ばしょうせん)をありありと目に見た子供は...
中谷宇吉郎 「簪を挿した蛇」
...心頭先(ま)づ浮び来る者はあら海や佐渡(さど)に横たふ天の川 芭蕉真夜中やふりかはりたる天の川嵐雪(らんせつ)更(ふ)け行くや水田(みずた)の上の天の川惟然(いぜん)などなるべし...
正岡子規 「俳諧大要」
...宇陀(うだ)の法師に芭蕉の説なりとて掲げたるを見るに春風や麦の中行く水の音 木導師説に云う...
正岡子規 「俳人蕪村」
...彼の虚字を以て斡旋(あっせん)する芭蕉流とはいたく異なり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...芭蕉形の風流の模倣者を続々と出して...
正宗白鳥 「月を見ながら」
...カッサヴァや芭蕉など有用な植物は集って一大木に生じいた...
南方熊楠 「十二支考」
...芭蕪、蕪村、凡兆、子規、碧梧桐と数へて来ても、皆、壮年期に俳句精神と格闘してゐたのである...
室生犀星 「俳句は老人文学ではない」
...芭蕉その人も詠史に興味を持っていたものかとおもわれる)その碑面には...
吉川英治 「随筆 新平家」
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