...芬々(ふんぷん)たる酒香が...
芥川龍之介 「酒虫」
...雷様の時の用心の線香を芬(ふん)とさせ...
泉鏡花 「婦系図」
...今夜は分けて線香の香の芬(ぷん)と立つ...
泉鏡花 「怨霊借用」
...私は水仙の冷え冷えとした高い芬香に...
薄田泣菫 「水仙の幻想」
...佳人と携へて芬蘭の室に憑り...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...Suomi ――の首府へルシングフォウス――芬蘭土(フィンランド)語でヘルシンキ――は...
谷譲次 「踊る地平線」
...一たい芬蘭土(フィンランド)はほとんど外国語が通じない...
谷譲次 「踊る地平線」
...芬蘭土(フィンランド)語を三つ覚える...
谷譲次 「踊る地平線」
...……五六月の候、いとも勇敢に、路傍に南方の山中に、或時は高さ三碼にも達する巨大な総(ふさ)づきの毬を形つくり、純金の壮麗な箒でもつて蔽はれ、その香芬は、灼熱した太陽の威烈のもとに謂ひ知れぬ歓喜を漲らすのである...
牧野信一 「卓上演説」
...これまた何んの芬(にほひ)も無ければ色彩も無い...
三島霜川 「解剖室」
...新しい木綿(もめん)の芬(かほり)が微に鼻を撲(う)ツた...
三島霜川 「平民の娘」
...斯情百歳鎮芬芳...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...おまけに下品な悪臭芬々として...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...そのまま臭気芬々たる右手を頭山満氏の前に差出した...
夢野久作 「近世快人伝」
...その膝に両手を支えた芬子さん...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...……そいつを見ると芬子さんイヨイヨ気の毒になって...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...……それを黛夫人の妹の芬(ふん)女を初め...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...芬女にしてからが同じ事で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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