...矢野文雄(やのふみお)や小野梓(おのあずさ)と並んで改進党の三領袖(りょうしゅう)として声望隆々とした頃の先夫人は才貌(さいぼう)双絶の艶名(えんめい)を鳴らしたもんだった...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...番町女王としての艶名は隠れなかった...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...沼南夫人と解って益々(ますます)夫人の艶名が騒がれた...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...壮年の沼南は廃娼よりはむしろ拝娼で艶名隠れもなかった...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...艶名江東(かうとう)に隱れもなくいろ/\浮いた取沙汰もあり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...延命院(えんめいゐん)で艶名を轟(とゞろ)かしたのも谷中の舞臺です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...艶名を謳われて居りましたが...
野村胡堂 「猟色の果」
...洋行中にも伊藤公爵との艶名艶罪が囂(かまびす)しかった...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...屡々私が昇降したころ最早この塔内に洗ひ髪お妻の艶名を洛陽に高からしめた東京百美人の写真は飾られてゐなかつたが...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...熱い頬と頬を寄せて胸ときめかせながら写し絵の濡れ場に見入っている役者のような若旦那と柳橋に艶名高いうら若い美妓と...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...成島柳北(なるしまりゅうほく)が「柳橋新誌」に艶名(えんめい)を謳われた柳橋のお絲(いと)...
正岡容 「圓朝花火」
...橘之助と艶名を謳(うた)われた三遊亭圓馬(その頃のむらく)が私の師父にあたっているし...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...のち三上於菟吉(おときち)と艶名を諷(うた)われ...
正岡容 「わが寄席青春録」
...艶名を謳(うた)われている女形(おやま)雪之丞の舞台で...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...十七世紀に久しく艶名を馳(は)せた...
南方熊楠 「十二支考」
...生田君もその頃は盛んに艶名を立てられてゐたものと見える...
吉井勇 「青春回顧」
...とかく艶名高い方だったから...
吉川英治 「私本太平記」
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