...涼しい色合いのインバネスを羽織(はお)った木部が続くのを感づいて...
有島武郎 「或る女」
...派手な色合いの自分の襷を素早くはずして袂の中にしまいこんだ...
有島武郎 「星座」
...官職、位置、材料、色合い、模様、紐のむすび方、その他の細いことが厳重に守られる...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...天井から床に至るまですべての物が落ち着いた色合いである...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...このぼやけたような色合いが気に入らず...
太宰治 「斜陽」
...思うにこの羽織の色合いなども「五十を過ぎたら派手なものを着る方が却(かえ)ってふけて見える」と云う信条を...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...……彼女はもうだいぶ着古した地味な色合いの服を着て...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...その青年の考えの最も隠微な色合いをも見て取ることができた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この黄金色なす泡をたぎらす色合いの調子...
中里介山 「大菩薩峠」
...はでな色合いのも交って...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...色合いや、針の跡など――よいか、死骸は葬るか焼くかして、この彫り物も見られなくなるだろう、俺とお前の眼が何よりの証拠だ」平次は不思議なことをいうのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その色合いの選択とによって...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...でもあの花々の柔かい色合いはやはりやさしいものを語って居りますから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...紫と灰色との縞状の色合いを曳いた砂原には...
室生犀星 「みずうみ」
...その模様において色合いにおいて...
柳宗悦 「民藝四十年」
...ちょっと奥床しい色合いというものだろう...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...日に焼けた色合いが同地方から来る日本人に共通しているところから...
夢野久作 「暗黒公使」
...何となく人の気を兼ねるという色合いを持っていることである...
和辻哲郎 「藤村の個性」
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