...神の子なる耶蘇を焦して罪人達のためにあれほどまでの苦艱を受けさせた過度の愛を「出來る限り」自分の心に受取ることであつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...すべての悲痛艱難に勝つべく努めねばならない...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...雪中の洪水(こうずゐ)寒国の艱難(かんなん)...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...幾(いく)その艱苦を忍び給ひけん...
高山樗牛 「瀧口入道」
...艱難に捉へられた形のあるのは...
田山録弥 「雨の日に」
...艱難(かんなん)のために人が変ったかと思われた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それは幾世紀もの不幸艱難(かんなん)の所産であって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...多くの艱難(かんなん)を経た後になって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...悲痛艱苦(かんく)の経験をたとえて世の辛酸を嘗めると言う...
永井荷風 「砂糖」
...どんな艱難にお逢いになっても...
中里介山 「大菩薩峠」
...後年の孔子の長い放浪(ほうろう)の艱苦(かんく)を通じて...
中島敦 「弟子」
...この艱難(かんなん)を余所(よそ)にして金が調(ととの)えりといいては青楼(せいろう)に登り絃妓(げんぎ)を擁(よう)しぬ...
福田英子 「妾の半生涯」
...糾紛せる霊の艱(なや)める...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...艱苦と、窮乏は、今の農場では、(むし)ツてもツても生えてくる雜草と等しく、殆ど、清掃される遑もない時代にあるが、鎌に觸るる朝露の音にも、鍬を立てて四顧する山野にも、朝夕の道の邊にも、農村には實に自然の伴侶がある...
吉川英治 「折々の記」
...しかもまだ行くての千山万水がいかなる艱苦(かんく)を待つか...
吉川英治 「三国志」
...艱難(かんなん)を共にして来た仲である...
吉川英治 「三国志」
...こんな艱苦(かんく)はおかけしないでもよいのに……私の婦道(みさお)のために……お母様までを...
吉川英治 「日本名婦伝」
...旅の艱難であった...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??