...彼に幾多の艱難を嘗(な)めさせた彼自身の怨敵(おんてき)であった...
芥川龍之介 「或敵打の話」
...あらゆる艱難(かんなん)と戦って...
有島武郎 「小作人への告別」
...二葉亭の一生はこれらの二君に比べると更に一層意味のある近代的の悶えと艱(なや)みの歴史であった...
内田魯庵 「二葉亭四迷」
...そしてもしなお来るべき艱難があるとすれば...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...この難艱相手のなき仕事と思うか...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...雪中の洪水(こうずゐ)寒国の艱難(かんなん)...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...成べく質素に艱難を忍んで...
田山録弥 「小説新論」
...つぶさに艱難を嘗めたといふことが第三の理由である...
田山録弥 「脱却の工夫」
...言ふに言はれない艱難を嘗めた話などを父親はした...
田山花袋 「道綱の母」
...再び窮乏艱苦の間に夫を慰めて...
穂積陳重 「法窓夜話」
...幾多の艱難に耐へゆくのであつた...
堀辰雄 「ゲエテの「冬のハルツに旅す」」
...君を活気づけているすべての苦艱のうち...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「餓えた人々(習作)」
...なかなかに艱難(かんなん)なものが前にも後にも待ち伏せにしているものでございますから...
室生犀星 「玉章」
...第四の女わたしの名は艱(なやみ)だ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...結局子孫の艱難(かんなん)を長引かせたとも見られるが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...三度も都を遷(うつ)したあいだの艱難を何かと語られて...
吉川英治 「三国志」
...父や兄が呉の国を建てた当初の艱難(かんなん)をわすれずに...
吉川英治 「三国志」
...艱苦の門を避けて大成した人物などは...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
便利!手書き漢字入力検索