...路に風船玉を賣るものあり...
大町桂月 「風船玉」
...女の目鼻を描いた大きい風船玉へ...
谷崎潤一郎 「幇間」
...大きな風船玉の糸がちぎれて空に舞つて行くところやら...
土田耕平 「のぞき眼鏡」
...始めの緊張した心持は孔のあいた風船玉のようにしぼみ縮んで行く...
寺田寅彦 「帝展を見ざるの記」
...僕の魂は風船玉のようなんだ...
豊島与志雄 「春の幻」
...風船玉やまず放てば...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...あの風船玉が、じっと落ちつけるようになったのは、全く金の重みのために違ない」しかし金の重みのいつまで経(た)ってもかからない彼自身は、最初から動かなかった...
夏目漱石 「明暗」
...赤や黄や紫の風船玉をそろえて...
林芙美子 「新版 放浪記」
...その男は風船玉の萎(しぼ)む時のように...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...全身が風船玉のようにふくらんで縮んだような...
火野葦平 「花と龍」
...その下で丸く大きく風船玉のやうに...
北條民雄 「間木老人」
...風船玉のやうな己れの頭をはぢいて...
牧野信一 「鏡地獄」
...脳裏は風船玉の如く...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...吐き出すだけの溜息の源も尽きて風船玉が凋んで行くやうに吐息の音が次第にかすれて来たかともおもふと...
牧野信一 「夜見の巻」
...サツクを風船玉とまちがへて膨らがしたり...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...風船玉みたいな善人よりも...
三好十郎 「恐怖の季節」
...その路傍に押しつぶされかかっている風船売りの風船玉...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...船玉祀(ふなだままつ)りの御幣柱(ごへいばしら)が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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