...そっと舷から外をのぞいてみた...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...同時にまた海は右舷(うげん)全体へ凄(すさ)まじい浪(なみ)を浴びせかけた...
芥川龍之介 「三つの窓」
...舷に砕くるの巨濤迸(ほとば)しつて急霰(きふさん)の如く我と古帽とに凛烈(りんれつ)の気を浴びせかけたる事もありき...
石川啄木 「閑天地」
...ボートはスルスルとあざやかに舷側(げんそく)をすべりおりて...
海野十三 「海底大陸」
...大襲撃(だいしゅうげき)怪物群が舷側(げんそく)をこえてむこうにおりて逃げ去ると...
海野十三 「海底大陸」
...舷を叩いてよくそれを売りに来るそうだが...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...艫(とも)では舷側(げんそく)上部まで水に触れていた...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...或は右舷に凭つて遠く瞳を放ち...
近松秋江 「湖光島影」
...左舷(さげん)の舟べりに立って...
中里介山 「大菩薩峠」
...舷(ふなばた)にもたれて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二ヵ月ぶりに陸地(くがち)の形らしいものを見たので、みな舷へ出て、「島だ、島だ」とさわぎたてた...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...「とうとう帰った」山内は孝助たちとB甲板の舷墻(ブールワーク)に凭れ...
久生十蘭 「ノア」
...大きな渦巻が起ってボウトを吸い込むというので――少し本船を離れると舷側が...
牧逸馬 「運命のSOS」
...それとも舷(ふなべり)か...
夢野久作 「爆弾太平記」
...舷(こべり)から足を垂らすと...
横瀬夜雨 「筑波ねのほとり」
...みな舷に凭りかゝつて...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...舷々(げんげん)歌う幾万の夢魂...
吉川英治 「三国志」
...舷(ふなべり)へ縋(すが)り立とうとするお通を...
吉川英治 「宮本武蔵」
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