...「舌端で味を感じる」...
...「彼女の舌端には、甘いものを食べた跡が残っていた」...
...「舌端で切り込みを入れる」...
...「舌端が熱くなる」...
...「舌端から毒を吐く」...
...吾が舌端より火箭(くわせん)となつて迸しる...
石川啄木 「雲は天才である」
...検事の舌端はいよいよ鋭くなって...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...櫻桃二粒を添へて舌端に載せるとたちまち口の中一ぱいの美酒...
太宰治 「お伽草紙」
...その床几の上に、あぐらをかいて池の面を、ぼんやり眺め、一杯のおしるこ、或(あるい)は甘酒をすするならば、私の舌端は、おもむろにほどけて、さて、おのれの思念開陳は、自由濶達、ふだん思ってもいない事まで、まことしやかに述べ来り、説き去り、とどまるところを知らぬ状態に立ち到ってしまうのである...
太宰治 「乞食学生」
...舌端(ぜったん)火を吐き...
太宰治 「春の盗賊」
...詩人たちが古来述べているように(そういう詩の幾多の文句を陪審官諸氏が一語一語舌端に諳(そら)んじておられるであろうことを自分はよく知っているが...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...酒が私の舌端に触れた時は...
外村繁 「澪標」
...演壇の雄辯として大隈伯に優ること一等唯だ精明深刻舌端に霜氣あり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...演壇の雄弁として大隈伯に優ること一等唯だ精明深刻舌端に霜気あり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...舌端には灼けつくような熱があった...
直木三十五 「南国太平記」
...彼の舌端には火がほとばしるほどの熱が籠っていた...
モーリス・ルブラン Maurice Leblanc 婦人文化研究会訳 「探偵小説アルセーヌ・ルパン」
...あの味は時々舌端によみがへる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...今日舌端におとづれてやまない...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...何とも言へない思出となって舌端に戯れる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...絶え間もなく相争ふ有様は恰も古代の火論家水論家が剣の間に舌端の火花を飛せて各自の主張を完うしようとした趣きを髣髴させる概があつた...
牧野信一 「ゾイラス」
...代言人の舌端にあるようにはあっても...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...舌端火を吐く熱弁家だと思っていたが...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...そういう熱情がどうしてこの老齢な人の舌端から走るだろうかと疑われるくらいであった...
吉川英治 「親鸞」
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