...頸の肉へその冷い舌の先を觸れようとしてゐたのでございます...
芥川龍之介 「地獄變」
...舌の先が、外見はなんの変りも無いのに、うごかすと痛くてならぬとおっしゃって、お食事も、うすいおかゆだけで、お医者さまに見ていただいたら? と言っても、首を振って、「笑われます」と苦笑いしながら、おっしゃる...
太宰治 「斜陽」
...舌の先まで出かかって...
太宰治 「人間失格」
...「お前は馬鹿だ!」と誰かがその声のない言葉を舌の先きでまるめこんでしまった――彼は歩きながらこんなことを繰返し惑うていた...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...よく回らぬ舌の先で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして、舌の先へ当てて、ぶつぶつと音させて、それから、懐の煙草をつまみ出して「暫時...
直木三十五 「南国太平記」
...舌の先へ一しずくずつ落して味(あじわ)って見るのは閑人適意(かんじんてきい)の韻事(いんじ)である...
夏目漱石 「草枕」
...もったいなそうに猪口(ちょく)に受けて舌の先へ持って行くところを御覧になる事があるでしょう...
夏目漱石 「創作家の態度」
...彼の舌の先から唾液(だえき)を容赦なく我輩の顔面に吹きかけて話し立てる時などは滔々滾々(とうとうこんこん)として惜(おし)い時間を遠慮なく人に潰(つぶ)させて毫(ごう)も気の毒だと思わぬくらいの善人かつ雄弁家である...
夏目漱石 「倫敦消息」
...指の間にくっついた飯粒を舌の先でとりながら...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...舌の先でちよいと甞めて見ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...小さいから舌の先で他愛もなくコロコロと転がされる...
二葉亭四迷 「平凡」
...老人はちよつと舌の先にお茶をつけて...
北條民雄 「間木老人」
...舌の先が釣つてしまつて言葉を発することも出来なかつた...
牧野信一 「夜見の巻」
...紅い美しい舌の先きを歯の間に...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...下目を使って赤くぽっちりと尖った自分の舌の先を見たりし始めた...
宮本百合子 「一太と母」
...舌の先がひかつてみんな舐めたやうに書くだらう...
室生犀星 「巷の子」
...忙しく舌の先きを動かして...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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