...舊暦七日の月が鎌の樣にとがつて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...舊辭(くじ)を討覈(たうかく)して...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...裸男とは青年時代の舊學友にして...
大町桂月 「粕壁夜行記」
...舊稿の文章は、たけりたけつて書かれてゐる...
太宰治 「猿面冠者」
...舊作の五篇も、カビが生えてはゐないつもりである...
太宰治 「『女神』あとがき」
...舊慣調査報告書の他に戸口及び土地調査があり...
橘樸 「支那を識るの途」
...舊主に縄をかけるような勿体(もったい)ないことを誰が致しましょう」それ故力を落してはならぬ...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...初對面の主人も私も大喜びで『一見舊知の如し』といふ言葉がすつかりあてはまつた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...即ち舊來の書法は作意の書法にして...
内藤湖南 「北派の書論」
...山河の配置は依然として舊觀を保つてゐるけれども...
長岡半太郎 「大阪といふところ」
...もう可(か)なり古(ふる)びた上に舊式(きうしき)になつたその寫眞器(しやしんき)を相變(かは)らず伴侶(はんりよ)にしてゐた...
南部修太郎 「寫眞と思ひ出」
...私は『お菊さん』の作者の舊宅を訪問することを斷念した...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...および大門通(おほもんどほ)りの舊吉原(元和三年に商賣はじめ)と歌舞伎芝居の勢力を見逃すことも出來ず...
長谷川時雨 「花火と大川端」
...それはあまり見馴れすぎてゐた舊文明の殼(から)が眼のうらにありすぎるからだ...
長谷川時雨 「花火と大川端」
...伊藤君が舊友を歡迎する爲めに...
濱田耕作 「異國さかな雜談」
...この舊(ふる)い建物(たてもの)と...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...この小さな舊い町を...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...同じ左手にかなり強い角度を以て碓氷川へ傾斜してゐる桑畑か何ぞの中に坂本といふ舊い宿場が見下さるゝ...
若山牧水 「樹木とその葉」
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