...その興奮してぶるぶる震えるしなやかな手を葉子は手欄(てすり)ごとじっと押えた...
有島武郎 「或る女」
...貞世は何か興奮して向こうを向きながら泣いているに違いなく思われた...
有島武郎 「或る女」
...行つて見ると皆が興奮してゐるので...
石川三四郎 「浪」
...食慾ことの外(ほか)興奮して...
海野十三 「今昔ばなし抱合兵団」
...興奮して居丈高(いたけだか)に呶鳴った...
海野十三 「蠅男」
...フォン・コーレンは眼に見えて興奮していて...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...部屋の入口へ現はれた彼は悉皆興奮してゐた...
徳田秋聲 「和解」
...彼女は妙に興奮していた...
豊島与志雄 「運命のままに」
...彼女は少からず興奮していた...
豊島与志雄 「子を奪う」
...子供たちとキミ子とは妙に興奮している...
豊島与志雄 「女客一週間」
...彼の精神は疲労しつつ興奮していった...
豊島与志雄 「二つの途」
...書斎へ入った名越は(ここで、哲丸様を、死なしては――)と、逆上しそうに、興奮していた...
直木三十五 「南国太平記」
...「わたしたちが興奮していることをよくわかって下さらなければいけないわ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...興奮して肩で大きな息をついている...
久生十蘭 「あなたも私も」
...興奮して青くなって...
久生十蘭 「あなたも私も」
...あの興奮して毛穴の開いた肉にふれると一瞬にして毒をそこに浸みこませたので...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...三平も興奮していた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...宗麟夫人は興奮して自殺を計ったが...
和辻哲郎 「鎖国」
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