...秋の夜ながに興を添えるため...
太宰治 「人間失格」
...十五夜の前日の新聞に石山寺では明晩観月の客の興を添えるため林間に拡声器を取り附け...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...座頭はめくらの藝人であって専ら座興を添えることを職業としており...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...饗宴の興を添えるために来客のだれかれがいろいろの芸尽くしをやった中に...
寺田寅彦 「映画時代」
...年増の芸者は座談に興を添えるつもりで...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...先儒の文は目前の景に対して幾分の興を添えるだろうと思ったからである...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...雨さえ興を添える...
夏目漱石 「草枕」
...団欒(だんらん)の興を添える簡素な音楽として誰にでも喜ばれよう...
野村胡堂 「楽聖物語」
...この夜の興を添える...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...酒宴のさなかに踊の心得のあるものが群舞をして興を添えることが恒例になっている...
久生十蘭 「鈴木主水」
...なかなか話せるのう――」興を添える三味線が座にはいった...
本庄陸男 「石狩川」
...それから宴会に興を添えるはずの...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
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