...ちょッと興ざめた...
岩野泡鳴 「猫八」
...興ざめざるを得なかつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...暫く耳をすましていると、「つまんないなあ、表へ行って遊ばない」どこの子供だか、興ざめ顔に、そんなことを云うのが、ごく幽に聞えて来た...
江戸川乱歩 「お勢登場」
...俺は興ざめのおもいだった...
高見順 「いやな感じ」
...とんと興ざめ申候...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...美(うる)わしいもののためになす戦いにまでも興ざめてしまう時期に達していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...フゝゝお神さん転ばして風船吹いてゐなよだ」お粒は興ざめた顔で鉢植の蔭から出て来ると...
林芙美子 「「リラ」の女達」
...夜、化粧をし、お座敷着姿でいると、なかなか美しいが、こうして見ると、興ざめだった...
火野葦平 「花と龍」
...あの痴愚の醇化はもうわたしの心には興ざめている...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...興ざめはお断りだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...はツはツ! と興ざめ気な天狗のやうにわらつた...
牧野信一 「泉岳寺附近」
...女歌舞伎……」と片里は稍々(やや)興ざめ顔に...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...それをしかも興ざめに通じさせて感じたりするから厄介ね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「仏祖共殺」まで同句なので興ざめである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...外から想像したほどの変化もないにちがいないと簡単に興ざめてしまうのだった...
横光利一 「旅愁」
...皇太子はついに興ざめを催して言った...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...すこしも興ざめな心地はしなかった...
吉川英治 「日本名婦伝」
...何となく興ざめたものだった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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