...對手にそれを云ひ出す機會を與へまいと...
石川啄木 「菊池君」
...これは食物を與える意...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...六郷川をわたり、原村の立春梅は閑却して、新田神社の前を過ぎて、池上村に來り、鑛泉松葉館に至りて、浴し、酒し飯し、腹と共に、昨日來の望みも滿ち、醉脚蹣跚として、大森の停車場に來り、茶店に憩ふほどに、乘客非常に多く、わざ/\杉田より折り來りし梅枝、いと大なれば、或ひは汽車の中に持ちゆくこと難く、持ちゆくも、人込の爲に、あたら花を散らされては甲斐なしとて、宿の主婦の花ほしげなるを幸に、之に與へて、遂に全く花と別れぬ...
大町桂月 「杉田の一夜」
...與太郎は考えるのでした...
竹久夢二 「たどんの與太さん」
...只忠言を與へんず』457 457―562 はIV 20―25 に同じ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...すこぶる優美な情操の動きとを併せ與えて...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...彼の母は前途を危ぶんでこま/″\と注意を與へた...
長塚節 「商機」
...手(て)を出(だ)して待(ま)つて居(ゐ)る與吉(よきち)へ遺(や)つた...
長塚節 「土」
...與吉(よきち)はおつぎが漸(やうや)く近(ちか)づいた時(とき)一しきり又(また)泣(な)いた...
長塚節 「土」
...裏(うら)の垣根(かきね)から桑畑(くはばたけ)を越(こ)えて歩(ある)きながら與吉(よきち)は菓子(くわし)を舐(しやぶ)つた...
長塚節 「土」
...卯平(うへい)は態(わざ)と與吉(よきち)に倒(たふ)されて轉(ころ)がることもあつた...
長塚節 「土」
...私は三年近くのハルピンの生活が同君の性格に與へた影響の深さを考へないではゐられなかつた...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...お曾與さんを殺したのが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お曾與(そよ)も憎かつた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この與七のためにできた形容詞(けいようし)でせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「中坂の御家人藤井重之進樣で」與之松は答へます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...與三郎を殺す隙(ひま)なんかありやしません」「それから何うした」「姪(めひ)のお糸は今日はもう氣分が良くなつて床の上へ起上がつて居ましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...丁度此相談が濟んだ所へ、前の與力が出て、入口に控へて氣色を伺つた...
森鴎外 「最後の一句」
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