...女の心に言ふ許りなき滿足を與へた...
石川啄木 「鳥影」
...なにも知らずに彼に與へてゐた私自身の姿を顧みてゐるのである...
小穴隆一 「二つの繪」
...諮問に與かるくらゐのことはあつたであらう...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...おつぎの身體(からだ)には恁(か)うして事件(じけん)を惹(ひ)き起(おこ)すべき機會(きくわい)が與(あた)へられなかつた...
長塚節 「土」
...それえゝ加減(かげん)にするもんだよ汝(わ)りや」おつぎはまだ茶碗(ちやわん)を放(はな)さない與吉(よきち)の手(て)を曳(ひ)いた...
長塚節 「土」
...それから主人(しゆじん)からは給料(きふれう)以外(いぐわい)の賞與(しやうよ)があつたりするので少(すこ)し堅固(けんご)にすれば...
長塚節 「土」
...呉(く)ろうの何(なん)だのつて」と與吉(よきち)を呶鳴(どな)りつけた...
長塚節 「土」
...勳章その他の榮典の授與は...
日本国 「日本國憲法」
...――昨日一日誰にも見付けられないのが不思議なくらゐでしたよ」與八はすつかり觀念しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...江島屋鹿右衞門の養子與茂吉(よもきち)」「六人目がお前か...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...家代々の與力ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...與三郎の部屋を通つて隣の八疊の納屋の押入の葛籠を刺したとしても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...側に平次と與吉と八五郎が居るのでは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...神を離れては無に等しく神の生に與かることによつて自主的存在と生の中心とを與へられるといふのが...
波多野精一 「時と永遠」
...興(けふ)こと/\く盡(つ)きて與(よ)四郎(らう)は唯(たゞ)お美尾(みを)が身(み)の病氣(いたつき)に胸(むね)をいためぬ...
樋口一葉 「われから」
...寫生家――寫實主義者といふ文字の與へる概念と異なると同時に...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...逍遙子は汝を大理想と名づけむとして猶與へり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...藁一把與へてくれる者もないと...
吉川英治 「折々の記」
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