...最前船に乗って渡御しつつあった神輿が今は陸上に上げられて舁(か)かれつつあるのであった...
高浜虚子 「別府温泉」
...武はとうとう叔父の尸を舁(かつ)いて帰って来たが...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「田七郎」
...その籠舁の左の眼も潰れていた...
田中貢太郎 「山寺の怪」
...其後から棺を蔵(おさ)めた輿(こし)は八人で舁(か)かれた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...駕籠舁(かごかき)は多く辻にいて客に勧めた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...案内に慣れた土地の駕籠舁(かごかき)が...
中里介山 「大菩薩峠」
...さうして太夫の長持を舁ぎ込む時にあゝいふ音をさせるのだといつた...
長塚節 「菜の花」
...駕籠舁の若い者がいつも十人二十人とごろっちゃらしている...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...金の魚虎(しゃちほこ)は墺国の博覧会に舁(か)つぎ出したれども...
福沢諭吉 「学者安心論」
...或は舁(か)かれて庁に上つたのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...たゞその舞台を人が舁き...
柳田國男 「祭のさまざま」
...駕籠舁(か)きなどに足取りを知らせないためであろう...
山本周五郎 「追いついた夢」
...馬子や駕籠舁きが揃って休みを取るなんて...
山本周五郎 「雪の上の霜」
...そこに駈け付けた仲間の者の数人が担架やトロッコに舁(か)き載せて...
夢野久作 「斜坑」
...手に手に二人を舁(かつ)ぎ上げたと思うと...
夢野久作 「雪の塔」
...まことの後醍醐の君を山輿に舁きまいらせ...
吉川英治 「私本太平記」
...幼君の輿(こし)を舁(か)いて...
吉川英治 「私本太平記」
...舁(か)き上(あ)げられた...
吉川英治 「親鸞」
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