...ただその駕籠を舁(かつ)いで来たらしい二三の人足の影が見えるばかりである...
岩本素白 「寺町」
...死人(しにん)も舁(かつ)ぎ出(だ)す...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...鼻の赤い恐(こわ)そうなその籠舁の左の眼も潰(つぶ)れていた...
田中貢太郎 「山寺の怪」
...家来に舁がれてしばしばここへ見物にきたのであるが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...量子論を舁ぎ出し...
長岡半太郎 「アインシュタイン博士のこと」
...駕籠舁(かごかき)はそれと見て立ちすくみ...
中里介山 「大菩薩峠」
...命」「行け!」ほしいままに駕籠舁風情(ふぜい)の命を取ることを好まなかった...
中里介山 「大菩薩峠」
...お前も一つどうだね」「へえ有難うございます」この駕籠舁(かごかき)は海道筋(かいどうすじ)の雲助と違って...
中里介山 「大菩薩峠」
...神輿舁(みこしかつぎ)に祝儀を打って...
額田六福 「解説 趣味を通じての先生」
...なお待ち焦(こが)れし八合目の石室(せきしつ)の炉辺に舁(か)き据(す)えられ...
野中到 「寒中滞岳記」
...実は、藤堂和泉守さまの御息女の加代姫さまというのが、駕籠舁、中間こきまぜて束にして六人...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...仮にこれを演劇に譬(たと)へて見ると今千両役者が甘酒の荷を舁(かつ)いで花道を出て来たといふやうな有様であつて...
正岡子規 「病牀六尺」
...布団籠(ふとんごめ)に手舁(てがき)にして君前に進み...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...やや成熟せる天使等どうもわたくし共には下界の屑を舁(か)き載せて持っているのがつろうございます...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...まぬけな駕籠舁(か)きで...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...さっそく古輿には天皇を舁(か)きまいらせ...
吉川英治 「私本太平記」
...板輿に舁(か)かれて...
吉川英治 「私本太平記」
...宿場の駕舁(かごかき)だまりへよろけて来た...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??