...昨夜リヤカーを曳いてくれた若者の他に洋服を著た土地の人も汗を流し息を切らして舁いで呉れてゐるのであつた...
高濱虚子 「横山」
...曾が二人の僕に一甕(ひとかめ)の薬浸酒(やくしんしゅ)を舁(かつ)がしてきたので...
田中貢太郎 「黄英」
...孝廉はまたそれを舁がして喬の許へ帰した...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「連城」
...やがて棺が舁き込まれた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...それだけ駕籠の舁き方も拙く...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...山の中野の中を連れと離れて舁がれてゆく時は怖しく淋しく...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...その垂駕籠を主人自ら鄭重に奥へ舁入れた事を今も覚えている...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...兵馬も駕籠舁(かごかき)もそんな者にはいよいよ取合わないでいるうちに...
中里介山 「大菩薩峠」
...驚いて逃げ足をした駕籠舁(かごかき)も...
中里介山 「大菩薩峠」
...或は舁(か)かれて庁に上つたのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...ゆるゆる輿を舁(か)かせて来たので...
森鴎外 「寒山拾得」
...二人で棒の両はしを舁(か)くことを...
柳田国男 「母の手毬歌」
...馬子や駕籠舁きが揃って休みを取るなんて...
山本周五郎 「雪の上の霜」
...幼君の輿(こし)を舁(か)いて...
吉川英治 「私本太平記」
...ガチャガチャと一挺(ちょう)の鎖駕籠(くさりかご)を舁(か)きこんできて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...前後八人の子分が舁(かつ)ぐ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...舁(かつ)ぐというより持ち上げるように...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...重いぜ」駕舁(かごかき)でさえ持ち扱いかね...
吉川英治 「松のや露八」
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