...どうも致し方がない...
大杉栄 「獄中消息」
...が私たち皆はどうも致し方がないということに意見が一致した...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...それくらゐの執拗のいたぶりを受けるのは致し方の無いところでもあらうと合點のいかない事もないのであるが...
太宰治 「お伽草紙」
...それは致し方がない...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...災難というものは致し方がございません」「いったい...
中里介山 「大菩薩峠」
...魚がだんだん逃げてゆくのは致し方ないことであろう...
中谷宇吉郎 「大謀網」
...気温は致し方ないとしても...
中谷宇吉郎 「農業物理学夜話」
...そうだと申すよりほかに致し方がないが...
夏目漱石 「創作家の態度」
...ああもしたいといくら熱急(やきもき)思ってもこればかりは致し方がございません」と何だか意味のありそうな事を云った...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...鶴松様はもう御休みじゃ」「では致し方がございません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...喜十がどうしても甲府へ出るんならば、致し方無え、丁度整理する時期も来ているで、銀行に渡してしまう……百姓 うーむ……中年 なんしろ、あすこでもかしら息子が兵隊に出て以来、居まわりでやっている二町歩足らずでも精一杯だで……こうなると論でも無きゃ筋でもねえ...
三好十郎 「おりき」
...致し方がございませんでした...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...それに絵がやや荒れて昔ほどの落ちつきを欠くのは時代のせいで致し方もない...
柳宗悦 「現在の日本民窯」
...きめていたところで致し方はないのである...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...しかも二人をつれて来ておいでだ」「……お預かりなさいましたか」「致し方あるまいが」「……みつかりますな」「来月お国入りの供へまぎれこまして高松へ送るつもりだ...
山本周五郎 「新潮記」
...今日ではほかに致し方がありません」と当時の直話...
山本笑月 「明治世相百話」
...両手からはみ出して来る圧力には何とも致し方がなかった...
横光利一 「北京と巴里(覚書)」
...「なかなか憎い致し方...
吉川英治 「三国志」
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