...どうも致し方がない...
大杉栄 「獄中消息」
...こればかりは日本人の真似の出来ぬ事で致し方がない...
寺田寅彦 「根岸庵を訪う記」
...それは致し方がない...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...如何(いかん)とも致し方がないのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...けれども Into the people と云う言葉を熱愛する私には致し方がない...
中野秀人 「第四階級の文学」
...隠微の奇書とされても致し方ない点もある...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...もって生れた本性は致し方ないようである...
中谷宇吉郎 「八月三日の夢」
...いくら詩人でも文士でも致し方がない...
夏目漱石 「虞美人草」
...元々社会があればこそ義務的の行動を余儀なくされる人間も放り出しておけばどこまでも自我本位に立脚するのは当然だから自分の好(す)いた刺戟(しげき)に精神なり身体なりを消費しようとするのは致し方もない仕儀である...
夏目漱石 「現代日本の開化」
...しかし本当に煙にするには自殺するよりほかに致し方がない...
夏目漱石 「坑夫」
...褒めるにしても自然を褒めるより致し方がなくなります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...ああもしたいといくら熱急(やきもき)思ってもこればかりは致し方がございません」と何だか意味のありそうな事を云った...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...そういう訳なら致し方がないから...
夏目漱石 「道草」
...相互の見解が自然異(こと)なるのは致し方もあるまい...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...これも又致し方がありません...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...何とも致し方なし...
羽田亨 「聚樂廻り」
...あるのだから致し方がない...
武者金吉 「地震なまず」
...致し方なくわたくしは胸のポケットから書類を出した...
和辻哲郎 「夢」
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