...平氏は是に於て最後の窮策に出で至尊と神器とを擁して西国に走らむと欲したり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...そのやうに雲表はるかに高く巍然燦然と聳えて居られる至尊のお方のおはしますこの日本国に生れた事の有難さに...
太宰治 「右大臣実朝」
...謹で 至尊の詔勅を拝読するに「地方官ハ地方の重任に居り親しく民情を知る専ら衆庶の為に公益を図れ(明治八年五月二十日)」「百般の施設一に皆祖宗の遠猷に率由し以て臣民の康福を増し国家の隆昌を図らんとするに外ならず(明治二十六年十二月十日)」と在り...
田中正造 「非常歎願書」
...伏して惟るに至尊施政の大道亦実に仁愛に淵源するあるハ明々白々の事に属す...
田中正造 「非常歎願書」
...嗚呼すさまじの雨の夜あらしも波も聲あげて歌ひ弔へはなれ島至尊の冠(かむり)いたゞきしかしらは今はうなだれてかれはいまはの床にあり...
土井晩翠 「天地有情」
...オーステリツ(六)の朝風に同盟軍の旗高し至尊の指揮に奮立つ二十餘萬の墺魯軍君の鋒先向ふとき散りぬ嵐に葉のごとく...
土井晩翠 「天地有情」
...勅語奉答は唯だ至尊に敬意を表する儀式的奏文とする慣例で...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...至尊に侍して献替の任を尽くすに由なしと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...即ち帝室の大切にして至尊至重なる由縁なり...
福沢諭吉 「帝室論」
...あたかも一家の至尊には近づくべからず...
福沢諭吉 「日本男子論」
...たとい誓言するにも至尊や大廟の御名を引かず...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...至尊がその年の新穀をきこしめすに際して...
柳田国男 「海上の道」
...至尊(しそん)のお身まわりのこと...
吉川英治 「私本太平記」
...ただに主上を至尊(しそん)と仰ぎ奉るだけでなく...
吉川英治 「私本太平記」
...朝廷が何であるとかなぜ天皇を至尊(しそん)と仰ぐのかそんな理解はおろか...
吉川英治 「私本太平記」
...親しく至尊(しそん)の臨御(りんぎょ)を仰いで...
吉川英治 「新書太閤記」
...至尊の玉座を眼(ま)のあたりに拝観するとは...
吉川英治 「新書太閤記」
...だれを一天の至尊(しそん)と仰ぐか...
吉川英治 「新・水滸伝」
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