...吾人が吾人の標準に從つて「讀まざる人」を決定することは決して天帝の仁慈を妨ぐる結果には立至らない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...自分は未だこの救ひの道を體認するに至らない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...日本は遂にこれに着手するに至らないで支那事変を迎えたのである...
石原莞爾 「戦争史大観」
...まだ人目をひくに至らないが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...被害民の死命を救うに至らないことである...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...どんな人にも至らない所があります...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「珊瑚」
...那須野の黒羽(くろばね)の向うにある雲巌寺(うんがんじ)なども世の塵の至らない別天地だと思ひます...
田山録弥 「談片」
...遂に成功を齎すに至らないだろう点に就いては別に述べたいと思う)...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...認識論的な眼先の至らない処...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...趣味の問題を真面目に取り上げなかったことは確かに至らない所以だったろう...
戸坂潤 「読書法」
...この人を囚(とら)えて窒息せしむるに至らないまでも...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこで冬はなるべく温い土地で暮したいと思うがまだ別荘を持つまでに至らない...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...頭のそこに至らない人が...
南部修太郎 「氣質と文章」
...Bのは何故か仕上げまでに至らないうちに中止したものらしく素地の皮膚に般若の面の輪廓だけが八分通り型どられてゐた...
牧野信一 「雪景色」
...(このごろ福岡に分院を設けるといふ企てがあるがまだ建設に至らない)...
三木露風 「トラピスト天使園の童貞」
...定めて一知半解の程度にまでも至らない粗雑な印象に終始し...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...自分が至らないからである...
吉川英治 「剣の四君子」
...自身の至らない罪とも思って...
吉川英治 「新書太閤記」
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