...そこは僕がまだ至らないのだとして沈黙しているよりいたしかたがない...
有島武郎 「片信」
...日本は遂にこれに着手するに至らないで支那事変を迎えたのである...
石原莞爾 「戦争史大観」
...東方戦場また決戦に至らないで...
石原莞爾 「戦争史大観」
...被害民の死命を救うに至らないことである...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...しかしまだ書卷となすに至らないで過ぎたのを...
武田祐吉 「古事記」
...大事に至らないうちに眼を覚まして...
谷崎潤一郎 「途上」
...自然科学が自然哲学とハッキリ区別される迄にも至らない...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...遂に成功を齎すに至らないだろう点に就いては別に述べたいと思う)...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...併し二つのものがどう違っているかを一般に明らかにするには至らない...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...どこか至らない処があったのであろう...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...まだ独自のものをもつに至らない...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...趣味の対象が同じだからというだけでは友情に至らないのである...
宮本百合子 「異性の間の友情」
...まだ甚だ至らないものではありますが...
三好十郎 「恐怖の季節」
...お前の年まで至らないで死んで行ったか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いつまでも至らないで...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...確報をつかむに至らないのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...至らないで悔いていることばかりを――そちには...
吉川英治 「宮本武蔵」
...しかしこの説はいまだ定説となるに至らない...
和辻哲郎 「孔子」
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