...しかしそれも固より大勢を動かすに至らず...
石原莞爾 「戦争史大観」
...突然の衝突だけに大事に至らずに濟んだ...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...大村和吉郎外三名の質問には「今特に調査委員会を設くるが如きは其の必要を認むるに至らず」と答え...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...未だ鉱毒は停止に至らずして河川の荒亡は漸くその害を逞うして...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...神話学は遂に発生するに至らずして止みぬ...
高木敏雄 「比較神話学」
...ために互いに分裂反目するの甚しきに至らず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...その真意を解するに至らず...
登張竹風 「美的生活論とニイチエ」
...是れを以て必ずしも冷却するに至らず而して今や彼は...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...大事に至らずして済んだ...
豊島与志雄 「好人物」
...しかして天明寛政時代の精密なる写生の画風いまだ起るに至らず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...この頃創作興至らず...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...老病ほど見たくでもなくいまいましきものはなし……酒のみても腹ふくるるのみにて微醺(びくん)に至らず物事にうみ退屈し面白からず...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...「鳳鳥(ほうちょう)至らず...
中島敦 「弟子」
...然(しか)り! 詩の時代は未だ至らず...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...廻つて未だ半に至らず鳴雪翁既に二杯目を盛る...
子規 「闇汁圖解」
...支那の学問が伝わって刺激を与えるまではまだ勃興するに至らず...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...未だ世に行はるるに至らず...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...甚(はなはだ)しきに至らずして己(や)み...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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