...天下幾人も無いと云うに至っては実に遺憾と云わねばならぬ...
伊藤左千夫 「正岡子規君」
...神仏に祈請してこれを除かんとするに至った...
井上円了 「おばけの正体」
...小箪笥(こだんす)の外(ほか)には何もない至極(しごく)アッサリした部屋であった...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...白河の關より外ヶ濱に至るまで...
大町桂月 「白河の關」
...此大洪水の勢の盛なりしと、之を治めし大人物の功業の偉大なりしと、永く国民の記憶に留り、後に至りて、或事情によりて、かの大洪水説話を生ずるに至りしならむ...
高木敏雄 「比較神話学」
...意識形態(乃至観念形態)でなければならない...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...夫々の諸社会科学が認識すべきであった実際乃至対象――歴史的社会――というもの自身は同一であるべき筈だったのだから...
戸坂潤 「科学論」
...もし経験を一定の法則に従って構成されたる学問的体系乃至その素朴な形態と考えるならば...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...曾て自由黨の中堅たる土佐派すらも殆ど屏息して彼れの指命を受くるの止むを得ざるに至る...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...然れども公は唯だ至公至誠を以て時局に處し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...あなたが私を人中に立ちもどらせたのは至当なことでした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...至る所に立罩めている...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...かくしてようやくわが指定の地に至るのである...
夏目漱石 「倫敦塔」
...かの詩歌の如きに至りては...
西周 「情智關係論」
...その翌年に至ってデリッチ博士(Dr. Delitzsch)は...
穂積陳重 「法窓夜話」
...今日に至るまで多くの人の信仰を博して柴又の縁日には臨時汽車まで出させるほどの勢ひを持つて居るのは...
正岡子規 「病牀六尺」
...此庄兵衛の家を成し業を営むに至つたさまをも記してゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...裏小路の隈なきに至るまで日ごと日ごとに歩いているその一日のこと...
吉川英治 「剣難女難」
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