...我在りと自覚するに頗(すこぶ)る朦朧(もうろう)の状態にあった...
泉鏡花 「おばけずきのいわれ少々と処女作」
...(一節より十一節まで)基督すでに歳(とし)三十に達し内(うち)に省み外(そと)に学び終(つい)に世の大救主たるを自覚するに至れり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...すぐれた者がすぐれたりと自覚することは必要であるが...
丘浅次郎 「生物学的の見方」
...――私は自覚する...
種田山頭火 「其中日記」
...自我の本体は各人が自分でそれを自覚する――つまり悟るより別段手段も方法もない...
辻潤 「自分だけの世界」
...美点は自覚することによってそこなわれ亡(うしな)われるせいではないかと思われる...
寺田寅彦 「柿の種」
...自分を大衆として自覚することだ...
戸坂潤 「学生の技能と勤労大衆」
...だから必ずしも実験の意義の重大な所以を自覚することにはならぬ...
戸坂潤 「技術の哲学」
...意識が存在との同一性を自覚することである...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...自ら自覚するとせざるとにかかわらず...
中里介山 「大菩薩峠」
...この時始めて実際に自覚する事のできた僕は...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...かくの如き人間に片付いたまでと自覚するだけで...
夏目漱石 「マードック先生の『日本歴史』」
...その奪われたを自覚するだけが死よりも一層の苦痛である...
夏目漱石 「倫敦塔」
...我々は自覚するのである...
西田幾多郎 「デカルト哲学について」
...己の短所を自覚すること...
新渡戸稲造 「真の愛国心」
...能のヨサを第一義的に自覚するには「日本人が...
夢野久作 「能ぎらい/能好き/能という名前」
...能のヨサを第一義的に自覚するには...
夢野久作 「能とは何か」
...女性が互に現在の自己の暗愚劣弱を徹底して自覚することがその第一歩であると確信するに到った...
与謝野晶子 「鏡心灯語 抄」
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