...我在りと自覚するに頗(すこぶ)る朦朧(もうろう)の状態にあった...
泉鏡花 「おばけずきのいわれ少々と処女作」
...女子がこれを自覚する迄は仮令へ数万の女子が男子の得意とする仕事をなし能ふとも一方に於て人生と幸福の更らに偉なる事業なる人類の創造と心霊の創造とを閑却し若くは未成に終らしむるが如きことあらば社会にとつて...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...存在し批評しつつあることを自覚する...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...「さようなら」できぬ道徳的義務感みたいなものを自覚するようになると...
田中英光 「さようなら」
...それを自覚する老人は...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...『聖人に夢なし』『聖人には悔がないから』自分が与へられるに値しないことを自覚することによつて行乞がほんたうになります...
種田山頭火 「行乞記」
...この虚偽が自らを虚偽として自覚するためには更により強度の真理意識――何となればこの虚偽でもとに角一旦真理として意識され得るのだから――を必要とする...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...こうやって資本の内へ編制されて行くのを自覚することは併し...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...だが形式的なものがいつも自らを無内容なものとして自覚するならば...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...併し之が三教の一つとして教学の本質を自覚するようになったのは...
戸坂潤 「再び科学的精神について」
...侯は国家の元老たる身分を自覚するがゆゑに...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...そうして吾ら人類がこの大歴史中の単なる一頁(ページ)を埋(うず)むべき材料に過ぎぬ事を自覚するとき...
夏目漱石 「思い出す事など」
...これは実感であると自覚するほど作用が鋭くなかったため――この真直な道...
夏目漱石 「坑夫」
...我々は自覚するのである...
西田幾多郎 「デカルト哲学について」
...そうと自覚すると...
久生十蘭 「だいこん」
...現在は末法であるという自覚が歴史の全体を自覚する可能性を与えるのである...
三木清 「親鸞」
...場所的自覚とは現実の中で現実を自覚することである...
三木清 「哲学入門」
...自覚するとしないとにかかわらず...
宮本百合子 「新しい婦人の職場と任務」
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