...彼らがはっきり自覚しない間に持久戦争的考慮が加わりつつあったことは甚だ興味深いものと思います...
石原莞爾 「最終戦争論」
...大体が精神病者というものは普通一般の病人や怪我人と違って自分自身の病気を自覚しない者が多いのだから...
大阪圭吉 「三狂人」
...自分でそうと自覚しないにもかかわらず...
高見順 「いやな感じ」
...身心の衰弱を自覚しないではゐられなくなつた...
種田山頭火 「一草庵日記」
...そういう可能性を自覚しないばかりに...
寺田寅彦 「五月の唯物観」
...それを自覚しないでいるのではないかという意味のことを述べている...
寺田寅彦 「試験管」
...おそらくまだ自覚しない将来の使命に慣れるための練習を無意識にしているのかもしれない...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...たとい自覚しないまでも突きつめればそこまで行くだろう意識の所有者は...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...自分ではそれを自覚しないばかりか...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...自覚しないうちに...
中里介山 「大菩薩峠」
...岡田は己(おの)れの呑気さ加減を自覚しない男のようにも思われた...
夏目漱石 「行人」
...他に累を及ぼさざるものが厳として存在していると云う事すら自覚しないで...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...子供自身その罪を自覚しない年齢の時において...
羽仁もと子 「おさなご」
...作者が感情錯乱の中からそうとは自覚しないで求めた一つの客観性...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」
...異性との間に友情と恋愛の感情の区別をはっきり自覚しないでいろいろ混迷しているとおり...
宮本百合子 「異性の友情」
...又自覚しない部分には自覚しないことから来ている沢山の困難がありました...
宮本百合子 「現代女性に就いて」
...様々に人間の心の本人もはっきりは自覚しないようなニュアンスの面白さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...明治人はしかしこれを自覚しない...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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