...自覚しないまま営業してるという話ですからねえ」矢木は真顔になって話の方向を変えた...
梅崎春生 「記憶」
...それが病的であるという事を自覚しないではなかったが...
寺田寅彦 「球根」
...そうしていっそう難儀なことはその根本的な無知を自覚しないでほんとうはわからないことをわかったつもりになったりあるいは第二次以下の末梢的(まっしょうてき)因子を第一次の因子と誤認したりして途方もない間違った施設方策をもって世の中に横車を押そうとするもののあることである...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...それを自覚しないでいるのではないかという意味のことを述べている...
寺田寅彦 「試験管」
...夏目先生が未だ創作家としての先生自身を自覚しない前に...
寺田寅彦 「夏目先生の俳句と漢詩」
...おそらくまだ自覚しない将来の使命に慣れるための練習を無意識にしているのかもしれない...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...その被批判性を自覚しないのを寧ろ通則とするから...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...前のは単に科学的研究という過程を自覚しない時の夫であり...
戸坂潤 「科学論」
...自然科学者自身は弁証法の観念を自覚しないが故にこの点の自覚が欠けているのがこれまでの多くの場合だが...
戸坂潤 「辞典」
...ブック・レヴューの文化上に於ける大きな意義を自覚しないということは...
戸坂潤 「読書法」
...このことを夫々の文化領域が自覚しない限り...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...それは自覚しない利己心だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...不感症になりかけたのを自覚しない老いぼれ蛸...
豊島与志雄 「蛸の如きもの」
...自覚しないうちに...
中里介山 「大菩薩峠」
...異性との間に友情と恋愛の感情の区別をはっきり自覚しないでいろいろ混迷しているとおり...
宮本百合子 「異性の友情」
...又自覚しない部分には自覚しないことから来ている沢山の困難がありました...
宮本百合子 「現代女性に就いて」
...その成員が対立や分化を自覚しないで...
矢部貞治 「政治学入門」
...その成員が一体性も共同責任も自覚しない潜在的無政府状態に対して必要なもので...
矢部貞治 「政治学入門」
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