...十分に自覚しないで過ぎ去る訳である...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...自覚しないまま営業してるという話ですからねえ」矢木は真顔になって話の方向を変えた...
梅崎春生 「記憶」
...これは梅野十伍自身は自覚しないのに彼の顔が鼠に似ていて...
海野十三 「軍用鼠」
...畢竟自己を自覚しないからだ然(しか)らば如何(いか)にしてその目的は定むべきやといえば...
大隈重信 「現代学生立身方法」
...ただ仏であることを自覚しないがために...
高神覚昇 「般若心経講義」
...社会にゐる大勢の自覚しない人間も...
田山録弥 「社会劇と印象派」
...この事を多くの観客は自覚しないで...
寺田寅彦 「映画時代」
...そういう可能性を自覚しないばかりに...
寺田寅彦 「五月の唯物観」
...夏目先生が未だ創作家としての先生自身を自覚しない前に...
寺田寅彦 「夏目先生の俳句と漢詩」
...病後ででもない限りやはりそれを安易とも幸福とも自覚しないだろう...
寺田寅彦 「笑い」
...前のは単に科学的研究という過程を自覚しない時の夫であり...
戸坂潤 「科学論」
...このことを夫々の文化領域が自覚しない限り...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...自覚しないように考えられるのは...
戸坂潤 「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」
...それは自覚しない利己心だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...富者といわんよりは富貴(ふうき)の義務を自覚しないことを難じたい...
新渡戸稲造 「自警録」
...作者が感情錯乱の中からそうとは自覚しないで求めた一つの客観性...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」
...又自覚しない部分には自覚しないことから来ている沢山の困難がありました...
宮本百合子 「現代女性に就いて」
...そして自身の裡に十分その低さと同質のものがあることを自覚しないところ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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