...猶自若として恐れざりき...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...けれども婆は自若として...
芥川龍之介 「妖婆」
...」と自若として言うと...
泉鏡花 「婦系図」
...栄養不良の和製トーキーのみがひとり泰然自若としてろくであり得るわけはどう考えてもない...
伊丹万作 「雑文的雑文」
...極めて自若としているので...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...自若として自分の研究を遂行するために...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...霜雪の寒にも自若として...
豊島与志雄 「梅花の気品」
...道庵は泰然自若として...
中里介山 「大菩薩峠」
...白雲が泰然自若として坐り込んで...
中里介山 「大菩薩峠」
...二階では田山白雲が泰然自若として...
中里介山 「大菩薩峠」
...また、お角さんとしても、何も相撲取が来たからって、驚くがものはないじゃないか、憚(はばか)りながら、こちら様が先客なんだから、席を譲ってやる引け目なんぞは、ちっともありはしないのだから、泰然自若として、輪を吹いていましたが、何をいうにも小山のような奴等が、あたり近所いっぱいに立て込んでしまったものですから、お角一人はその中に陥没してしまって、形に於て、その存在を認められなくなったのは癪(しゃく)です...
中里介山 「大菩薩峠」
...花房一郎は自若として動き相もありません...
野村胡堂 「古城の真昼」
...平次は自若として驚く様子もありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...明石の五郎八も殺してしまった」「まだあるでしょう親分」お栄は自若としてそれに応じます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼の頭は短かい猪頸の上に泰然自若として鎮座してゐたが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...敏活に自若として...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...自若として近親の誰彼に向つてこの世の暇乞をのべた老父の面影は...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...ばかなことを申すな」「いや証拠があるんです」彼は自若として答えた...
山本周五郎 「思い違い物語」
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