...そこは地位もあり、財産もあり、学位も有るもんなら、」と自若として、自分で云って、意気頗(すこぶ)る昂然(こうぜん)たりで、「講堂で良妻賢母を拵(こしら)えて、ちゃんと父兄に渡す方が、双方の利益だもの...
泉鏡花 「婦系図」
...」と自若として言うと...
泉鏡花 「婦系図」
...栄養不良の和製トーキーのみがひとり泰然自若としてろくであり得るわけはどう考えてもない...
伊丹万作 「雑文的雑文」
...彼等は自若として彼等の信ずる道に進み...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「少数と多数」
...泰然自若として答え返した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...鉄石大公ウェリントンはそれでもなお自若としていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...警官は泰然自若としてその場所に立っていたが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...お前は持つて歩くのか」平次は自若として驚く樣子もありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...十手を振り廻すわけにも行くめえ」平次は自若として...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自若として愛嬌笑ひを忘れません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...諦めて歸るか」鈴川主水は自若としてをります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「鶴子が玄関の扉を閉めて戻って来た」といったのです」「それで?」加十は自若として...
久生十蘭 「魔都」
...自若として独り恍惚の夢を貪りながら飽くことのない者のやうに浩然として見せた...
牧野信一 「妄想患者」
...敏活に自若として...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...自若として近親の誰彼に向つてこの世の暇乞をのべた老父の面影は...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...ばかなことを申すな」「いや証拠があるんです」彼は自若として答えた...
山本周五郎 「思い違い物語」
...舞台の真中に神色自若としている千両役者の方が...
夢野久作 「鼻の表現」
...彼等悪党は自若として鼻の表現をたじろがせずに一命を終るものすら珍らしくないのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
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