...自若として自ら刎ね...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...そこは地位もあり、財産もあり、学位も有るもんなら、」と自若として、自分で云って、意気頗(すこぶ)る昂然(こうぜん)たりで、「講堂で良妻賢母を拵(こしら)えて、ちゃんと父兄に渡す方が、双方の利益だもの...
泉鏡花 「婦系図」
...7.私は從容自若として這入つて入つた...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...朝野がひとり泰然自若として坐っていた...
高見順 「如何なる星の下に」
...泰然自若として答へた...
辰野隆 「書狼書豚」
...ただ楽長のみは泰然自若として...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...猛烈に堂々と自若として駆け上っていった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...道庵は泰然自若として...
中里介山 「大菩薩峠」
...白雲が泰然自若として坐り込んで...
中里介山 「大菩薩峠」
...自若として死を迎うる胆力は...
新渡戸稲造 「「死」の問題に対して」
...お前は持つて歩くのか」平次は自若として驚く樣子もありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...十手を振り廻すわけにも行くめえ」平次は自若として...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...本所の叔母? お前の叔母さんは向柳原じゃないか」平次は自若として動じません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どの顔も自若として...
久生十蘭 「地底獣国」
...彼の頭は短かい猪頸の上に泰然自若として鎮座してゐたが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...人や物を自若として見つめているし...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トビアス・ミンデルニッケル」
...その直前までは泰然自若として押してゆけるんだから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼等悪党は自若として鼻の表現をたじろがせずに一命を終るものすら珍らしくないのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
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