...根柢的(こんていてき)な人間の生活は自由なる意志によって導かれ得るのだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...何物にも顧慮せずに自己の所信に向つて進む彼女の自由な態度であつた...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...そんな、この年で、不自由な身体で、東京なんぞへ出て行くものかな」だが、そう云う老人の目が、やや血走って、額が鉛色に曇ったのを、私は見逃さなんだ...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...わしの自由な財産だ...
江戸川乱歩 「超人ニコラ」
...私はその自由な翼に乗って...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...そこに自由な捉はれない好い気分がたゞよつてゐる...
田山録弥 「社会と自己」
...乃(すなわ)ち自由ならずといえども...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...相手が不自由な身だから手間ヒマはいらないはずだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...日中は全く自由な時間が得られたので...
中谷宇吉郎 「桂浜」
...比較的自由な空気を呼吸している今のあなたがたから見たら...
夏目漱石 「こころ」
...その人間の自由な活動を...
夏目漱石 「それから」
...自由な評論をくだしている...
蜷川新 「天皇」
...女としての自由な選択は...
宮本百合子 「偽りのない文化を」
...工藝の道は不自由な道だと云ってよい...
柳宗悦 「工藝の道」
...片方の自由な足で...
山本周五郎 「山彦乙女」
...そこで作家は自由な立場をもつて...
吉川英治 「折々の記」
...何不自由なしに送らせてやる」もう深い霧の中を歩いて行きながらの話し声なのである...
吉川英治 「私本太平記」
...伸縮の自由な孫兵衛の腕ぶしには...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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