...彼の家の壁をがんどう返しにして出没を自在にしていたことにロマン趣味を感じずにはいられなかった...
芥川龍之介 「本所両国」
...自由自在に自分の事業をしに行けると...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...空中を自由自在にかけまわれるのだった...
海野十三 「怪星ガン」
...天産に衣食するが爲め經濟其他法律上權利の研究と云ふことの乏しい人民であるから自由自在になる...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...自由自在につくられるのだから...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...連句の変化を豊富にし、抑揚を自在にし、序破急の構成を可能ならしむるために神祇(じんぎ)釈教恋無常が適当に配布される...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...自在にかけて何物か煮つつある鍋も...
中里介山 「大菩薩峠」
...つまり丸い棒を二つに裂いてそれを合せたもので眞中一ヶ所で止めてありますから自由自在にめぐるものでありますが...
長塚節 「撃劍興行」
...自由自在に滑り廻ることが出来る...
中谷宇吉郎 「大雪山二題」
...或は音楽として或は美術として自由自在に自己を表現して余す所のなかつた作者は珍重されなければならない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...自由自在にはたらいてゐる神秘的な...
平林初之輔 「エミイル・ゾラの文学方法論」
...西洋の婦人と自在に會話を取りかはしてゐる得意な有樣に胸を轟かせたりして徒(いたづ)らに時を過した...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...自在にその諸部に往来す...
南方熊楠 「十二支考」
...牡丹紋だとか竹に雀だとかを自在に描きます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...こなれた絵を自在に描きます...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...何とも思わないで自由自在にこき使ったのだ……俺は到底この男には適(かな)わない...
夢野久作 「暗黒公使」
...頂上の轆轤部を牛皮の紐で縛つて開閉を自在にしてある...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...叱るのかと思うと、張は、「いや、もっともだ、無理はない」と、むしろ煽動して、「なにしろ、俺たちは、もともと黄巾賊の仲間にいて、自由自在に、気ままな生活をしていたんだからな...
吉川英治 「三国志」
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