...今の世に「新しい人」を以つて自任する人は多い...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...出家に堪へる者のみ眞正に神を求める者を以つて自任することを許されてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...かの『真理の探求者』を以て自任する若き人々さへこの問題を取り扱ふ時にあつて起り来る矛盾に対し徒らに唸くのみである...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...俳句を作るものは俳句を以て最も尊い文芸であると自任する要がある...
高浜虚子 「俳句への道」
...こうした独断的否定はむしろ往々にしていわゆる斯学(しがく)の権威と称せられまた自任する翰林院(かんりんいん)学者に多いのである...
寺田寅彦 「西鶴と科学」
...マルクス主義者を以て自任することがマルクス主義と何の関係もない場合が多いと同じように...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...以て伊藤侯が日本ビスマークを自任する意氣と併稱して近代の雙美たるを疑はずと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...以て伊藤侯が日本ビスマークを自任する意気と併称して近代の双美たるを疑はずと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...百尺竿頭(ひゃくせきかんとう)に上(のぼ)りつめたと自任する人間の自惚(うぬぼれ)はまた急に脱落しなければならない...
夏目漱石 「思い出す事など」
...また放蕩家をもって自任する連中のうちにも...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...かくて本質上は何の背景も奧行もなく底の底まで顯はなる純粹形相がそれ自らとして實在者を以つて自任するに至る...
波多野精一 「時と永遠」
...同じく尊攘挺身隊をもって自任する「京都方浪士人別」とをすら...
服部之総 「新撰組」
...古風を以つて自任するわたしは...
秘田余四郎 「字幕閑話」
...想像の堅実で永久的かつ首尾一貫した原理にのみ由来すると自任する...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...バイロン卿先祖伝来の海の上にさまようてゐるのだ君は 資本家独裁のための他のとてつもない法案の拘束を可決した後たゞ一つの弾圧法に散票を投じたことを生涯の誇りとする君は君の愛するあひるに対すると同じ情熱を××にそゝいだいのちうぬぼれにも君の扇動したと自任する人々が断頭台に上らされる頃にはすばやく見切りをつけて引きあげたのぢゃないか君の利害は君の赤票に...
槇村浩 「長詩」
...かくも多数の経済学者をもって自任する人々が...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...私かに御使であると自任する強烈なる信念よりほとばしりいづるからであろうと信ずる...
光田健輔 「小島の春」
...優れた人物と自任する彼女がなお仰ぎ見るに価する人格である...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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