...而もこの繋縛を脱して自ら實現せむとする普遍的自我である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...朝鮮の社會が遂に獨立を失つたのは、永く其腐敗に任せ、衰朽に任せて、自ら振作し、刷新して、新社會、新生活に入る能力、思想のなかつた爲めであると思ひます...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...自ら免れんと欲するも得ざるものとす...
伊波普猷 「ユタの歴史的研究」
...蝸牛の殻に安んじて小ニヒリズムや小ヘドニズムを歌って而して独り自ら高しとしておる...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...此(かく)の如く着用するの貌(かお)を自らは其全体を見る事能わざるも...
関寛 「関牧塲創業記事」
...地下鉄で自ら進んで「春の鶏(スプリング・チキン)」に足を踏まれたがる「神呪された胡桃(くるみ)」の多いのを目的(めあ)てに...
谷譲次 「踊る地平線」
...公式が単に反覆自らを証明したに過ぎぬ...
戸坂潤 「科学的精神とは何か」
...自らかなぐり捨てたような激情を発した...
外村繁 「澪標」
...亦動搖に次ぐに動搖を以てして自ら安むぜざるものゝ如し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...自ら竹竿を持って下りていった...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...自らその理由を解こうと考えることなく...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...未(いま)だ曾(かつ)て自らその持てる物のために悩まされているのだとも...
中里介山 「大菩薩峠」
...其等の売捌(うりさばき)を自らの手で巧(うま)くやること...
中島敦 「光と風と夢」
...したがつて著者は、決して自ら、この詩集の價値を世に問はうと思つて居ない...
萩原朔太郎 「氷島」
...僕が、乱酔者たる自身を、自ら捕縛して、この人里離れたる森蔭の小屋に閉ぢ込めて以来、好くも長い孤独の日々に堪へて来たものとさへ思はるるのだ...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...自ら著く進歩しつつあるが如く感じたる時...
正岡子規 「俳諧大要」
...彼自らはそう自覚していただけに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...また自ら物を学びたがるのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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