...その内容の或者に自ら同情し――かくて此等の内容を愛したる一個の人格として...
阿部次郎 「合本三太郎の日記 序」
...自ら東インド協会の会長ともなりました...
石原純 「ロバート・ボイル」
...二葉亭では明石中佐や花田中佐の真似(まね)はとても出来ないのを自ら知らないほどのウツケではないが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...次に己(おの)れ無知にして神の摂理(せつり)に暗き陰影を自ら投じたる不明を恥じ...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...鳴声も羽毛も美しい鳥ども★は一向に自らを戒めるところがなかったからである...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...衆俗も亦伯の豺目狼視に觸るゝを好まずして自ら伯と親まざるに至る...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...侯は何が故に自ら自由黨に入りて其の理想を實行するを勉めざる乎...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...自らそれに対して報復をするものです...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...自ら逆臣を天皇の目の前で殺した...
蜷川新 「天皇」
...それ自ら宇宙の秋の心であり...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...それ自ら主観主義文学の根拠であるから...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...あたかも度外物(どがいぶつ)の如く自ら卑屈し...
福田英子 「妾の半生涯」
...自らものしたる句は紙片に書き記し置くべし...
正岡子規 「俳諧大要」
...学生時にあるいは月並調を模し自ら新奇と称す...
正岡子規 「俳諧大要」
...私は自ら痛みつつ又彼等を痛み愍れんだ...
松永延造 「職工と微笑」
...自ら、お初と名乗る、女賊――それを見送ると、大胆に、物影をはなれて、町角の常夜灯の光りが、おぼろに差している巷路に、平然と姿を現した...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...人日(じんじつ)に蘭軒は自ら医範一部を写した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...ただ家人の手によって自ら耕作することを事とする低い地方官にのみ通用するものであろう...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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