...自己の獲得する所は自と他と共に所有するが如きもの...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...他と自との交錯する上に完全に動いて行つて...
田山録弥 「或新年の小説評」
...私の言つた自と他との関係...
田山録弥 「或新年の小説評」
...又は通人などに見るあきらめから起つた消極的の自とは反対に強い強いところがある...
田山録弥 「西鶴小論」
...第一に目につきましたのが一月一日の新聞『棚橋絢子刀自と令息一郎翁』といふ見出しの記事で百一歳の棚橋先生と七十九歳の御令息一郎先生との御寫眞が出て居ります...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...下女も遣わぬ母刀自と妹さんは...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...自と他との區別の存する限り...
波多野精一 「時と永遠」
...この空間性こそ一切の互に相容れぬ自と他との關係の典型であり根源である...
波多野精一 「時と永遠」
...かくて根源的空間性即ち自と他とを隔てる外面性は全く克服されるやうに見える...
波多野精一 「時と永遠」
...はじめて愛として甦へり自と他との共同として成立ち得るのではなからうか...
波多野精一 「時と永遠」
...自と他との共同は...
波多野精一 「時と永遠」
...しかもこの合一が自と他との二つの中心の間に行はれることが愛の本質的特徴である...
波多野精一 「時と永遠」
...年寄の涙もろさから自と流れ出るものと思いなすかもしれない...
宮本百合子 「大いなるもの」
...自と他は既にそのように結び合わされてしまっている...
三好十郎 「「冒した者」について」
...今の曾能子(そのこ)刀自と倶に...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」昔妙齢にして長刀を錬習した柏が今曾能子刀自として健在せることは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...刀自という名前はその造酒司にあった三つの大酒甕(おおさかがめ)の名として残っていたのが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...此の方針を失つた集団の各自とる可き方法は...
横光利一 「頭ならびに腹」
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