...理想は常に現實の上に臨む力として其實現を求めてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...彼れの心には死に捕へられた人の上にのみ臨む物凄いあきらめが首を擡げかけた...
有島武郎 「潮霧」
...最後に夫に不治の悪疾が臨むに至って...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...即ち強者はあくまで道徳的に弱者に臨むべきであるので...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...一朝力を以て臨むという場合にも日本が最も便要の位置にいる...
大隈重信 「三たび東方の平和を論ず」
...上から下を臨むと...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...クリンチ川の小さな支流に臨むカンバランド山脈の低い支脈の上に在る...
オウ・ヘンリ 三宅幾三郎訳 「水車のある教會」
...生れつき一種の特権貴族であったような気持ちで部下に臨む癖があるのは大抵幼年学校出である...
戸坂潤 「社会時評」
...水縁に臨む)唱出俳壇新韵鐸(俳壇に唱へ出す新韵(しんゐん)の鐸(たく))声々喚起百年眠(声々に喚起す百年の眠り)身在閑中不識閑(身は閑中に在つて閑を識らず)朝躋鶴巓夕雲開(朝(あした)に鶴巓(かくてん)を躋(こ)え夕(ゆふべ)に雲開く)瓠壺之腹縦摸筆(瓠壺(ここ)の腹に縦(ほしいまま)に筆を摸(さぐ)り)収拾五十四郡山(収拾す五十四郡の山)打見たところでは一律のようになっているが...
中里介山 「大菩薩峠」
...「戦(たたかい)に臨む事は大小六十余度...
夏目漱石 「薤露行」
...矛盾的自己同一的世界が何処までも行為的直観的に我々に臨むということは...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...決闘場に臨むことを約束した...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...問はあらかじめ論理的に考えられた思想をもって臨むことである故に...
三木清 「哲学入門」
...危窮に臨むとなかなか見上げたところがあると思ったね...
横光利一 「旅愁」
...曠(はれ)の場所に臨む前から...
吉川英治 「剣難女難」
...戦場に臨むからにはいつ討死を遂げるやもしれん...
吉川英治 「三国志」
...――領主面(づら)しておれに臨むなどは片腹いたい骨頂だ...
吉川英治 「新書太閤記」
...湖に臨むこの山一帯を城地として」彼のあたまのうちには...
吉川英治 「新書太閤記」
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